ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治が、F1トルコGP後の記者会見で週末を改めて振り返った。F1トルコGPでは、F1日本GP仕様の特別カラーリングで戦ったレッドブル・ホンダがダブル表彰台でフィニッシュ。ガスリーは6位となり、この6戦で4度目のトップ6フィニッシュを果たした。
この結果、マックス・フェルスタッペンが再びドライバーズチャンピオンシップの首位に立ち、残り6戦時点で6ポイント差のリードとなった。「優勝を逃したのは残念ですが、金曜、予選とメルセデスの速さには追いつかない中で、我々が持つ速さを最大限発揮できたレースになったと思います」と田辺豊治はコメント。「ホンダF1としては、4台が完走して、2台が表彰台、3台がポイント獲得、そして、フェルスタッペン選手がポイントリーダーに返り咲いたという意味ではいいレースになりましたし、レッドブルのコンストラクタータイトルもまだまだ十分狙っていけると思っています。この先、アメリカ、中東へと向かうなかで、いい流れにあると思っています」今回、角田裕毅はポイントを獲得できなかったが、序盤にルイス・ハミルトンを抑えた走りを田辺豊治は称賛する。「今週のパフォーマンスを考えると、予選でメルセデスが1-2、そして、(ルイス・ハミルトンが)11番グリッドから5位に上がる結果から考えると、彼らがポテンシャルの高いクルマを用意してきたと言えます」と田辺豊治はコメント。「その意味で、序盤に角田選手が8周ほどハミルトン選手を抑えたのはいい走りをしてくれていたと思います」「ハミルトン選手が角田選手をパスしたあと、さらにその前を抜いていったことを考えると、彼らのパフォーマンスは高かった。それに対してちゃんとマネージして2位を取れたことは重みがあると思います」メルセデスは、ルイス・ハミルトンのエンジンを交換した理由として、フレッシュなエンジンで馬力があると説明している。ホンダとして、今後どのようなエンジン戦略を採っていくのか。「我々のエンジンも当然、使い込めば劣化はありますし、その辺りをマネージしながら使っていくという状況になっています。しかし、10グリッドペナルティをとってまで交換した方が得ということはないと思います」