ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治が、2021年F1ハンガリーGPの決勝を振り返った。F1ハンガリーGPの決勝は、スタート直後の1コーナーで起きたクラッシュによってレッドブル・レーシング・ホンダにとっては厳しい展開になったものの、スクーデリア・アルファタウリ・ホンダが2台揃ってトップ7入りを果たした。
「今日のハンガリーGP決勝は、レッドブル・レーシング・ホンダにとって、先日のイギリスGPに続き他車とのクラッシュが原因で非常にフラストレーションが溜まる結果となりました」と田辺豊治はコメント。「スタート直後の1コーナーで発生した多重クラッシュに巻き込まれたペレス選手のマシンはダメージが余りに大きくそのままリタイア、フェルスタッペン選手も車体に大きなダメージを負いました。赤旗中断の間にメカニックが懸命な修復作業を行い、フェルスタッペン選手が傷ついたマシンで懸命にプッシュして10位に入賞し、チームにとって大切な1ポイントを獲得できたことが唯一の救いです」「スクーデリア・アルファタウリ・ホンダの2台は、上手くクラッシュによる混乱を回避すると、その後のレースを粘り強く走り、ガスリー選手が6位、角田選手が自身2度目となる7位に入賞しました。コンストラクターズチャンピオンシップでのポジションは落としてしまったものの、後半戦も激戦が予想される中で、中段グループを争うチームにとって貴重なポイントを2人のドライバーともに持ち帰ることができました」「ここからF1はサマーブレイクを挟み、8月の末からの後半戦に向かいます。前半戦をいい形で締めくくることができなかったことは残念ですが、しっかりと前半戦の反省を行い、また心身のリフレッシュをしてブレイク明けの闘いに備えたいと思います」「最後に、初優勝を果たしたオコン選手、またチームとしての初優勝を獲得したアルピーヌに祝福の言葉を贈りたいと思います」