ホンダF1のマネージングディレクターを務める山本雅史は、アルファタウリ・ホンダF1のルーキーである角田裕毅は、焦らずにF1での自分の走りを成熟させる時期であり、心配はしていないと語る。今年、7年ぶりに日本人F1ドライバーとしてデビューを果たした角田裕毅は、開幕戦バーレーンGPで9位入賞という好スタートを切ったが、その後やクラッシュや無線やインタビューでの言動など、ネガティブな部分の方が話題になってしまっている。
F1モナコGPでも予選16番手、決勝16位と他のホンダF1エンジン勢と比較して結果を出すことができなかった。それでも、山本雅史は、まだ5戦を戦っただけのルーキーであり、じっくりと成長を見守るべきだと考えている。「今年はデビュー戦でいきなり速さを見せて9位入賞という素晴らしいスタートを切ったのち、今回の5戦目まではやや苦しんでいる部分もあると思っています」と角田裕毅について山本雅史は語った。「とは言え、彼はまだ5戦を走っただけのルーキーです。フェルスタッペン選手やガスリー選手も、デビュー当初は今のような輝かしい成績を残したわけではないですし、コンスタントに入賞できるようになるまではそれなりに時間がかかっています。角田選手も今は目の前のレースにフォーカスして、多くのことを学んでいくタイミングです」「16位に終わったモナコGPでもハードタイヤを60周以上マネージしたり、長いレースをきちんと完走する中で多くのことを学んだと思いますし、それ以前のレースでも、失敗やトラブル、チームメイトのガスリー選手の走りなどからいろいろなことを収穫していると感じています」「ファンの皆さんと同様、私自身も久しぶりの日本人ドライバーに期待してしまう部分はありますし、彼に特別な速さがあることは多くの関係者が認めるところですが、今は焦らず、じっくりとF1での自分の走りを成熟させる時期だと考えています」「角田選手と話していても、本人は十分にその辺りを理解していますし、新人ドライバーの育成経験が豊富なフランツ・トストさん(スクデーリア・アルファタウリ代表)のチームですので、私自身はあまり心配していません」