ホンダF1は、すべての始まりと言えるF1カーのプロトタイプ『RA270』の走行シーンの映像を公開した。2輪レースの世界で成功を収めたホンダはF1用エンジンを開発し、世界選手権に参戦することを決定した。最初の試作車であるRA270は、1962年11月より開発に着手し、1963年12月末に完成した。
車名のRA270は、RAは“Racing Automobile”(レーシングカー)のイニシャルであり、270は「最高速270km/hを目指す」という開発陣の意気込みを表して名付けられた。カラーリングは、ホンダの創業者である本田宗一郎の好きな色である金色に塗装された。RA270は、テストでの使用後、本田宗一郎の指示によって破棄され、現車は存在しない。映像も残っていないとされてきたが、1964年2月の鈴鹿サーキットでのシェイクダウンの映像を記録したビデオテープが、2013年に埼玉県和光市の本田技術研究所倉庫で見つかった。この映像では、当時のホンダ四輪全体の開発責任者である中村良夫が自らドライバーを務めている。 この投稿をInstagramで見る Honda Racing F1(@hondaracingf1)がシェアした投稿