ホンダは、Hondaウエルカムプラザ青山で開催している「F1 2021シーズン開幕記念特別展」に幻のF1マシン『RA099』を追加した。「F1 2021シーズン開幕記念特別展」は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため一時休館していたHondaウエルカムプラザ青山の再開に合わせてスタート。ホンダにとってF1参戦最終年となる2021年シーズンのキックオフを記念したイベントとなる。
開催期間中(3月23日~4月19日)、Hondaウエルカムプラザ青山館内には、ホンダF1の歴史を彩ったメモリアルなマシンや、今季ホンダとともに戦うレッドブル・レーシングの最新カラーリングのマシンを展示しているが、そこに新たなマシンが追加された。1999年に開発された幻のF1マシン『RA099』だ。ホンダF1が第3期参戦にむけて開発していた『RA099』は、テストドライバーにレッドブル・レーシング・ホンダのマックス・フェルスタッペンの父親であるヨス・フェルスタッペンを起用し、テスト走行で好タイムを記録していたものの、そのポテンシャルをレースで披露することはできなかった。プレシーズンテストにも参加したホンダ RA099は、ヘレスで3日間にわたりトップタイムをマークするなど順調な仕上がりをみせていた。しかし、同年4月、スペインのサーキットでテストを行っている最中、開発者のハーベイ・ポストレスウェイトが心筋梗塞で倒れ、そのまま帰らぬ人となった。ホンダ側では人事変更などにより参戦計画が流動的な状況となっており、ハーベイ・ポストレスウェイトの死、そして、ホンダ社内に根強く残る慎重論などを背景に、結局ホンダはフルワークスによる参戦をを取り止め、BARと組んでエンジンサプライヤーとして第3期F1活動を行うことを決定。BAR側ですでにシャシーは設計されており、RA099がレースデビューすることはなかった。関連:・ホンダ 「F1 2021シーズン開幕記念特別展」開催・幻のF1マシン:ホンダ RA099 “レースで披露できなかったポテンシャル”
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