ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治が、アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーのPU交換を巡るパルクフェルメ規定違反について説明した。ホンダF1は、ピエール・ガスリーが予選15番手と振るわなかったため、土曜日の夜にエンジンペナルティを受けて残りのレースにむけてPUエレメントを交換することを決定。FIAに申請し、ギアボックスやラジエーターなどを外して準備をしていた。
だが、その後、上位のマクラーレンの2台にグリッド降格ペナルティが科せられたことで、ピエール・ガスリーの13番グリッドに昇格。そのため、日曜日の朝にPU交換はやめて、元々積んでいたPUに戻したが、どのパーツにも手を加えていないことが立証できないということで、パルクフェルメ規定に違反したと見なされて、最後尾グリッドへの降格が決定した。この件について田辺豊治は「ガスリーはエネルギーストアをひとつ失っています。このままいけば最終戦までに足りなくなる可能性がありました」と説明。「今回、予選順位が悪かったので、土曜日の夜にチームと相談してグリッド降格を承知で新しいエレメントを投入することに決めました」「FIAに申請して、承認を得ることができたので、PU交換のために一部のパーツを外しました。ですが、今朝になって他車のグリッド降格ペナルティが出て、少し良いところからスタートできるということになったため、PU交換を止めようということにりました」「しかし、パルクフェルメ状態のマシンに作業を加えたと見なされ、ペナルティを受けることになりました。ペナルティが出た時点では、もうPU交換を行なうには手遅れだったので、マシンを元の通りに復元してレースに臨みました」だが、今回交換しなかったことで、最終戦までに必ずしもPU交換が必要となるわけではないと田辺豊治は説明した。最後尾からスタートしたピエール・ガスリーは、検討虚しく13位でレースを終えている。