ホンダのF1撤退によって、角田裕毅が2021年のアルファタウリでF1デビューできるかに注目が集まっている。一部ではF1デビューの計画は白紙化、さらにはレッドブルとのジュニアドライバー契約も終了するとの見方もある。角田裕毅(20歳)は、今年F1の下位カテゴリーにあたるF2に初参戦して目覚ましいパフォーマンスを発揮。2勝を挙げ、ドライバーランキングで3位につけており、残り4レースでその順位を維持すれば、F1に参戦するために必要なスーパーライセンスポイントを満たすことになる。
アルファタウリは、角田裕毅をシーズン終了後のアブダビテストで起用することを予定している。それまでに40点のスーパーライセンスポイントをクリアし、ヤス・マリーナで好印象を与えれば、2021年にアルファタウリでF1デビューを果たすことは濃厚だと考えられていた。そして、2014年の小林可夢偉以来、7年ぶりの日本人F1ドライバー誕生を意味する。しかし、その矢先でのホンダのF1撤退発表。角田裕毅は、レッドブルのジュニアドライバーでもあるが、その契約の継続にさえ疑問を投げかける声も聞かれる。評論家のローレンス・バレットはF1公式サイトに以下のように綴った。「角田を含む意欲的なレーシングドライバーの今後のサポートに疑問を投げかけ、レッドブルが彼を若いドライバーとして維持するかどうかはまだ分からない」残念ながら、ホンダのF1撤退発表では、F1を目指す角田裕毅をはじめとするドライバーについて言及はなかった。だが、角田裕毅はF2でタイトルを獲得することを諦めてはない。「僕の目標はまだチャンピオンシップで1位になることです」タイトルを獲得すれば、GP2時代のピエール・ガスリーに次いで、2人目の同カテゴリーでタイトルを獲得したレッドブル・ジュニアということになる。角田裕毅がF1スーパーライセンスの資格を満たした場合、2021年にアルファタウリでF1デビューを果たせるのか、もしくはレッドブルとの契約を解消されるのか。ホンダの功罪、そして、レッドブルの本音が見えてくるはずだ。