ホンダF1の田辺豊治は、F1イギリスGPで苦戦を予想していたのかもしれない。マックス・フェルスタッペンを含めた3台が入賞したレースを“高速サーキットでこの成績を得られたことは前向き”だと語る。土曜日の予選はマックス・フェルスタッペンがポールポジションのルイス・ハミルトン(メルセデス)に1秒差をつけられる厳しい結果となった。
しかし、何が起こるかわからないのでレース。そして、最終的には結果がすべてであるのもレース。それを具現化したようなF1イギリスGPとなった。「今日のイギリスGP決勝ではアストンマーティン・レッドブル・レーシングのフェルスタッペン選手が安定した走りを見せ、2位でフィニッシュし、3戦連続となる表彰台を獲得しました」と田辺豊治は語る。実際、他のマシンにトラブルがなければ、ホンダF1にとっては厳しい結果になっていたかもしれない。「ライバルがトラブルを抱えたレース最終周にはトップに詰め寄るエキサイティングな展開となりました。最終的には2位で終わりましたが、高速サーキットでこの成績を得られたことは前向きにとらえています」“高速サーキット”でという言葉が多少気になるところだ。「7位に入賞したスクーデリア・アルファタウリのガスリー選手も素晴らしいオーバーテイクを見せて、ポイント獲得を果たしました。序盤の接触により苦しい展開になったレッドブル・レーシングのアルボン選手は、チームのタイヤ戦略が功を奏し、終盤に素晴らしいペースでいくつものオーバーテイクを見せました。他車のトラブルに助けられたところもありますが、ポイントを獲得できたことはよかったと思います」「スクーデリア・アルファタウリのクビアト選手は、トラブルにより突然マシンのコントロールを失いクラッシュを喫し、唯一のリタイアとなりました。いいペースを見せていただけに非常に残念です」ライバルに助けられたレースでもあったが、タイトル争いに望みをつなぐためには貴重なポイントを獲得できた。「セーフティカーの導入や終盤のタイヤトラブルなど、波乱含みの展開ではありましたが、昨日の予選結果を大きく挽回して3台が入賞できたことは、この先のシーズンに向けてポジティブな結果だったと思っています」「来週はまた同じサーキットでのレースになりますので、今週得られたデータを分析し、さらなるパフォーマンス向上を目指して準備を進めます」関連:F1イギリスGP 決勝:ルイス・ハミルトンが手負いのマシンで優勝!レッドブルF1のフェルスタッペン2位表彰台