シンガポールのマリーナベイ・ストリート・サーキットで行われた予選で、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが4番手、アレクサンダー・アルボンは6番手となった。トロロッソ・ホンダは、ピエール・ガスリーがQ2へ進出して13番手。スタートタイヤを選択できるマシンの中で上位につけた。
ダニール・クビアトは、FP3でマシンにオイル漏れが起き、パワーユニット交換を実施。過去に使用したPUを使用するため、ペナルティーを受けることはなかったが、これによってFP3での走行時間を失ったクビアトは、Q1でわずか0.015秒差の16番手となり、Q2進出を果たせなかった。クビアト以外の3台は順当にQ2へ進出。ここではガスリーがトップ10に迫るタイムをマークするも、0.119秒差の13番手でノックアウトとなる。しかし、セルジオ・ペレス(レーシングポイント)がギアボックス交換のペナルティーを受けて降格するため、明日の決勝は12番グリッドからスタートする。レッドブル・ホンダの2台はQ3へ進み、1回目のアタックではフェルスタッペンがバルテリ・ボッタス(メルセデス)を上回り、4番手タイムをマーク。アルボンは初走行となるシンガポールでマシンバランスにやや苦しみましたが、挽回を見せて6番手につけた。田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)「今日の予選はフェルスタッペン選手がいつも通りの力強い走りを見せ、2列目スタートとなる4番グリッドを獲得しました。また、アルボン選手は6番手と、初走行となるこの難しいサーキットで確実なパフォーマンスを見せてくれました。クビアト選手については、FP3走行中にPUとシャシーのジョイント部の問題により、オイル漏れが発生しました。予選までの時間を考慮し、PU交換を行うことに決定しました。明日はコーナーの多いストリートコースでの戦いになりますので、あらゆる事態を想定し、万全の準備を進めます」マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)「ここに来るまでは、2列目よりも前のグリッドを狙えると思っていましたが、昨日走り始めてすぐの段階で、メルセデスとフェラーリが非常に速いことが分かりました。僕たちも含め、どのチームも今日はさらに速くなることは分かっていましたが、ライバルの伸びの方が僕たちよりも明らかに大きく、僕たちにはポールポジションに挑戦できるほどの速さがありませんでした。マシンのバランスは問題ないのですが、十分にグリップを得られなかったので、その点を分析する必要があります。フェラーリが今日ポールを獲得するとは考えていませんでしたが、彼らは非常にいい仕事をしたと思います。そして、僕たちもそれに追いつくためにさらにハードに作業しなければなりません。ここにはフロントローを賭けて戦うつもりで来ましたし、自分たちと相性がいいと思っていた場所での4番グリッドは残念です。ただ、自分たちのベストは尽くしましたし、少なくとも1台のメルセデスよりは前のポジションをとることができました。レースではどんなことも起こり得ますので、明日は全力で戦うしかないと思っています」アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)「Q1ではマシンがしっくりいかない感じがして、バランスに苦戦していました。最後のアタックに向けていくつか変更を施したことで、マシンのパフォーマンスが向上して感触がよくなり、自信を取り戻しました。これも学習の一環です。僕は、このコースでマシンを速くするためにどうすべきかをどんどん学んでいます。明日は戦略が重要になりますし、タイヤもそれほど持つようには見えません。コースはとてもテクニカルですから、長く厳しいレースになると思います。もちろん、もっと上のグリッドを獲得したかったですし、課題もありますが、今日はそれほど悪くない結果だと感じています。よかった面にフォーカスしつつ、レース前には水風呂に入って6番手からの戦いに備えます」ピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)「予選前から、トップ10入りを目指す中団の戦いはタイトになることは分かっていました。Q1では9番手タイムをマークできましたが、Q2ではわずか0.1秒届かず、非常に惜しかったです。僅差で目標達成を逃してしまうのは悔しいのですが、僕らはベストを尽くしたと思います。明日は12番グリッドからスタートできるので、戦略的なオプションを確認し、どのスタートタイヤの選択でアドバンテージを得られるようにしていく必要があります。明日は61周の長いレースで波乱も起きるでしょうから、できる限りプッシュしますし、クリーンなレースをして最後まで戦い続けることで、チームにポイントをもたらすことができればと思っています」ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)「予選については満足していません。最後のアタックは失敗で、チェッカーを受けた瞬間にQ2へのチャンスはないだろうと思いました。不運にもかなりのトラフィックの中へ出てタイムをロスしてしまい、さらにセクター1でエンジンスイッチの操作もあったため、それも影響してしまいました。シンガポールのような一周ごとに状況が変化するサーキットで、FP3を走れなかったのはかなり痛かったです。Q1でコースへ出たときにはうまくリズムに乗れず、マシンの間隔もあまりよくありませんでした。明日はタフなレースになると思いますし、さまざまな波乱もあるでしょう。それは僕らにプラスに働くかもしれないので、ポイント獲得のチャンスはあると思います」