エクソンモービルは、2019年からレッドブルがホンダのF1エンジンパートナーに加わり、1社のエンジンサプライヤーとの仕事になったことで燃料開発を加速させることができると自信をみせている。今日のF1では適切な燃料および潤滑油の使用がコンマ数秒の違いを生んでいる。メルセデスはペトロナス、フェラーリはシェル、ルノーはBP/カストロールと組んで舞台裏で燃料開発戦争を劇化させている。
昨年、トロロッソはホンダ、レッドブルはルノーと異なるF1エンジンを搭載していたため、エクソンモービルは2つの異なるプロダクトに対応しなければならなかった。エクソンモービルのグローバルモータースポーツテクノロジーマネージャーを務めるデビッド・ツルサキは、異なるアウトプットのクルマから多くのパフォーマンスを引き出すために燃料を最適化するのは困難だったと認める。「昨年の夏の後半にレッドブルとホンダが契約を結んだことによって、我々は以前のシーズンのように短期間に準備するのではなく、2019年に向けて集中して準備を進めることができた」とデビッド・ツルサキはコメント。「まだ多くの仕事をしなければならないが、1つのエンジンに集中できるによってスタッフにとってよりスムーズに仕事を進めて集中することができる。またトロロッソと1年間仕事をしていたことも理想的だった。シーズンの前半で良いデータを得ることができたし、それを基に進めることができた」「今、我々は通常のサイクルだと考えているものに戻っている。2社のエンジンサプライヤーではなく、1社とだけ仕事をすることによって、もうダイナモの時間を共有しなくてもよく、スピードアップを図ることができる」「我々が得たフィードバックは、まさに我々が意思決定をするために必要としていたものだった。彼らはランニングテストで非常にオープンで迅速であり、我々にデータを戻してくれている。場合によっては新しい燃料テストと一緒にシングルシリンダーテストが継続的に実施されている。我々がテストのために製品のバッチを送付すれば、彼らは非常に迅速に我々に戻してくれる。凄いことだ」「例えば、我々がモービル1潤滑油を開発しているとき、我々はテストのためにホンダに5~6種類のエンジンオイルを送付する。それぞれがわずかに異なる化学的性質を持っている。我々が追求しているのは、エンジンが化学的な変化にどのように対応するかだ。耐久性と効率性とう観点からどれがベストなパフォーマンスを発揮するを見つけたい。それらはもう一歩を踏み出し、限界をもう少しプッスするために6つのバリエーションを作り出す。データを素早く取得できるほど、より段階的なステップを果たしていくことができる。そこが以前との大きな違いだ」「昨年末、我々は今年にむけて36種類の潤滑油と40種類の燃料をテストした。以前はほんの少ししか達成できていなかった。ルノーがテストを実施し、データをフィードバックするのに時間がかかり過ぎていたためだ」デビッド・ツルサキは、開幕戦オーストラリアGPでレッドブルとトロロッソが新しい燃料と潤滑油を使用していたことを明らかにしている。