元F1ドライバーでスーパーアグリのチームオーナーを務めた鈴木亜久里は、ホンダの最大のミスは2008年にF1から撤退してしまったことだと語る。鈴木亜久里は、スーパーアグリを立ち上げて2006年から2008年5月までF1に参戦。事実上のホンダの“Bチーム”として1年落ちのシャシーを手に入れた2年目のスーパーアグリは、ジェンソン・バトンとルーベンス・バリチェロを擁するワークスホンダに匹敵するパフォーマンスを見せたが、2008年に資金不足によって4レース後にチームは消滅した。
ホンダも同じ2008年末にF1から撤退。当時で2億ドル(約224億円)の価値があったホンダのワークスチームは、1ドルでロス・ブラウンに売却され、ホンダが来季にむけて開発していたシャシーにメルセデスのエンジンを搭載したブラウンGPは2009年にダブルタイトルを獲得している。鈴木亜久里は、10年前の決定について「ホンダの最大のミスは2008年末でF1プログラムを止めてしまったことだ」と Auto Hebdo にコメント。「彼らはF1での存在を維持するべきだった。エンジンサプライヤーとしてだけであってもね。彼らは全てを止めてしまったし、全てを再建しなければならなかった。もし継続していれば、彼らはこれほど多くの困難は抱えていなかっただろうし、今のような位置にはいなかったと思う」また、鈴木亜久里は現在のF1に関して「F1はドライバーが全てじゃなければならないよ!」とコメント。「機械化されたスポーツになる前は生身の人間による闘いだったし、近年それは忘れ去られてしまっているかもしれない」「彼らはショーを複雑にしている全てのルールを止めるべきだ。ファンはコース上で何が起こっているのか理解していないし、パドックの多くの専門家もほとんど理解していないんじゃないかな」鈴木亜久里は、現在、ホンダの育成ドライバーの成長を手助けする役割を担っている。「F2で牧野任祐と福住仁嶺の手助けをしている。二人とも見通しはいいけど、今後、どのように展開していくかは僕にはわからない。ホンダはF1のための若手育成の多くの投資をしている」
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