ホンダは、F1日本GPの決勝前のスターティンググリッド上でピエール・ガスリーのパワーユニットのセッティングを変更する事態に対処していた。ホンダは、F1ロシアGPで使用を見送っていた“スペック3”エンジンをF1日本GPで再導入。ブレンドン・ハートレーのマシンのセッティングに問題はなかったが、ピエール・ガスリーはFP3で“オシレーション(共振)”とパワーロスを訴えていた。
ピエール・ガスリーは、予選で7番グリッドを獲得したが、FP3の問題によってパワーを下げて挑んでおり、PUのセッティングには改善の余地を残していた。「フリー走行3回目にアップシフトで深刻な振動が出ていたので、パワーをかなり下げていた」とピエール・ガスリーはコメント。「僕たちは予選セッティングのテストがあまりできなかったし、Q1からずっとパワーを下げて、走行毎にリカバーしようとしていた。でも、最終的にチームメイトほどアグレッシブにエンジンを走らせることができなかった。最速ラップでコンマ2~3秒失っていた」ホンダは予選後にPUのセッティング変更をFIA(国際自動車連盟)に申請して許可されていた。決勝日のお昼に発行されたリリースでもピエール・ガスリーのマシンの「Post shift ignition retard settings」の変更が認められたことが記されている。しかし、レコノサンスラップを終えてグリッドに着いた後、FIAはホンダにピエール・ガスリーのPUのセッティングを却下することを通達。セッティングを戻すことになった。ピエール・ガスリーは「ベストなキャリブレーションではなかった」とコメント。「パワーに影響しただけでなく、レースでの信頼性にも影響するものだった。だから、レースにむけて大きな懸念があった」「僕たちはそれを変更できるかどうかを尋ねて、当初、彼らは受け入れていた。その後、戻すように言われたので、昨日セッティングに戻さなければならなかった。パワーが少し下がったし、ドライバビリティもベストではなかった」ピエール・ガスリーは、F1日本GPの大部分でポイント圏内を走行していた、残り3周でカルロス・サインツに抜かれて11位でレースを終えた。