ホンダF1は、6月9日(土)に行われたカナダGPのフリー走行3回目にピエール・ガスリーのパワーユニットに不具合が見つかったため、予選にむけてパワーユニット全体を以前のバージョンに戻したことを明らかにした。フリー走行3回目ではブレンドン・ハートレーが24周を走行して12番手タイム(1分13秒076)を記録したのに対し、ピエール・ガスリーは終盤にタイムを更新できず、19周の走行で15番手タイム(1分13秒334)で終えていた。
ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治は、ピエール・ガスリーが搭載していた新スペックのパワーユニットにパワー低下が見られたため、予防措置として予選にむけてパワーユニット全体の以前のバージョンに交換しいたことを明らかにした。「午前中のフリープラクティス終盤にピエールのエンジンがパワー低下を示しました。予防措置として我々はユニット全体を交換する決断をしました」と田辺豊治はコメント。「ピエールのこのパワーユニットは以前に使用していたものなので、この変更によってペナルティが発生することはありません」「これから問題の原因を特定するためにすべてを詳しく調査していきます」F1カナダGPの予選では、新スペックのブレンドン・ハートレーがQ2に進出して12番グリッドを獲得したのに対し、旧スペックのピエール・ガスリーはQ1で敗退して16番手だった。ブレンドン・ハートレーのQ1でのタイムは1分12秒587、ピエール・ガスリーのタイムは1分13秒047でその差は0.460秒。ピエール・ガスリーはQ1で最後のアタックができておらず、ドライバーの力量もあるが、10馬力あたりのタイム差を0.15秒差と想定して単純計算するとホンダは新スペックのパワーユニットで約30馬力アップを果たしていることになる。関連:F1カナダGP 予選:セバスチャン・ベッテルが驚速のポールポジション!
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