ホンダの2018年型F1パワーユニット「RA618H」は、これまでのプレシーズンテストでライバル勢と同様の信頼性を確保している。F1バルセロナ合同テスト3日目は、降雪と豪雨によってご破算になったが、トロロッソ・ホンダは3日間で177周、823.935kmを走破。周回数と走行距離はメルセデスのワークスチームとまったく同じ数値となっている。
昨年、ホンダの新型パワーユニットは1回目のプレシーズンテストでトラブルが続発。マクラーレン・ホンダは最初の2日間で69周しか走行できなかった。そのプレシーズンテストが引き金となり、マクラーレンはホンダとのパートナーシップを解消してルノーと契約。ホンダF1はトロロッソにF1パワーユニットを供給することになった。今年のカタロニア・サーキットは、低い気温に見舞われており、例年よりも周回数は少ない。それでもトロロッソ・ホンダは初日に93周、2日目に82周、3日目に2種と合計で177周を走行。昨年末からスタートした新たなパートナーシップとしては好調なスタートといえる。逆にマクラーレンは、初日にホイールナットのトラブルで51周、2日目にはエキゾーストの問題によって37周の走行に留まっており、5チームが走らなかった3日目に11周を走行してなんとかハースの走行距離を抜いている。他のエンジンメーカーのパワーユニットにも信頼性のトラブルは発生していないが、ホンダはほぼライバルの供給チームと同じ周回数を重ねることができている。ただし、メルセデス、フェラーリ、ルノーともにワークスチームを含めて3チームに供給しており、データ収集という点ではホンダの不利は変わらない。トロロッソ・ホンダ STR13をドライブしたブレンドン・ハートレーは「エンジンのドライバビリティーは、僕が今まで乗ったF1マシンの中でも最高レベル」とホンダのF1パワーユニットを絶賛。ピエール・ガスリーも「マシンは低速、中速、高速それぞれのコーナーで安定感がある」と述べている。トロロッソ・ホンダはまだ全開走行を行っていない。ホンダの2018年型F1パワーユニット「RA618H」は、コンセプトを一新した昨年とは異なり、前年モデルの進化版。昨年末にはパフォーマンスも向上しており、全開走行時の信頼性とパフォーマンス、そして、今後の開発に期待がかかる。F1バルセロナ合同テスト (3日間終了時点)チーム周回数距離フェラーリ178周828.59kmメルセデス177周823.935kmトロロッソ・ホンダ177周823.935kmウィリアムズ175周814.625kmレッドブル174周809.970kmルノー164周763.420kmザウバー145周674.975kmフォース・インディア101周470.155kmマクラーレン99周460.845kmハース91周423.605km
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