ホンダのF1プロジェクト総責任者を務める長谷川祐介は、F1ロシアGPのスタート前にフェルナンド・アロンソのマシンがストップしたのは、MGU-Hの問題を解消しようとした結果であることを明かした。フェルナンド・アロンソは、フォーメーションラップの開始時にパワーユニットに不満を述べており、ピットエントリーでストップ。グリッドに着くことができず、レースをスタトすることができなかった。
長谷川祐介は、マシンがストップしたのは、問題を解消しようと試みた結果であり、パワーユニットを再起動するにはシャットダウンさせなければならなかったと説明した。「彼がパレードラップに出てすぐにERSのシステムの不具合に気づきました。MGU-Hが動いていませんでした」と長谷川祐介は述べた。「我々は不具合を解消するための手順を試しましたが、成功しませんでした。その後、動力サイクルの再起動を試みましたが、それがクルマをストップさせました」「ピットに戻すというオプションもありましたが、オーストラリアでストフェルに発生した不具合とは同じではありませんでした。彼はメルボルンで動力サイクルの再起動に成功しました。それがあったので我々は同じことを試みました。ピットレーンからレースをスタートしたくなかったためです。ですが、結果的にそれは良いオプションではありませんでした」「以前に発生したものかどうかはわかりませんし、まだ調査する必要があります。ですが、いずれにしろ、システムの不具合です」フェルナンド・アロンソはレースをすることはできなかったが、少なくともストフェル・バンドーンはフルレース距離を走った。長谷川祐介は、これまで問題が多発し、決勝でもパワーユニット交換による15グリッド降格ペナルティを科せられていたストフェル・バンドーンがさらなる走行時間を得られたことは有益だと語る。「ポジティブでした。特に若いドライバーの彼にはより多くの長い走行の経験が必要です。ですが、クルマはポイントを獲得するには強さが足りませんでしたし、そこはとても残念でした」「データは間違いなく役に立ちます。彼のクルマに問題が発生せずに走行できたことはとてもポジティブなことでした」長谷川祐介はポジティブに捉えているが、今シーズンまでレースを完走できていないフェルナンド・アロンソは、不満を露わにしている。「厳しい状況だし、フラストレーションが溜まる。毎週末、同じことの繰り返しだ」とフェルナンド・アロンソはコメント。「フォーメーションラップの際にパワーユニットに通常の出力がなかったので、ステアリングホイール上で設定を変更するようエンジニアに指示された。残念ながら、それでは解決せず、そのラップの最後にエンジンがシャットダウンした。スタートする前に、自分のレースが終わってしまった」「今日はレースに出場できず、今季はこれまでに完走すらできていないというのは、非常に厳しい状況だ。それでもF1は僕の人生そのものなので、状況を早急に改善できることを願っている」