ホンダは、F1エンジンのパワーを向上するために設計された大幅アップデートに取り組んでいる。ホンダのF1エンジンはF1オーストラリアGP初日のフリー走行で信頼性面で前進をみせ、フェルナンド・アロンソとストフェル・バンドーンとを合わせて84周を走行。アロンソは12番手タイムでセッションを終えた。だが、馬力が不足しているのは明らかであり、ホンダはすでにアップデート版エンジンに取り組んでいることを明らかにした。
新バージョンのエンジンは、2017年に適用した分割タービンとコンプレッサーのコンセプトを維持するが、ハードウェアを変更するという。ホンダは6月までに新型エンジンを準備できることを望んでおり、2基目のエンジンを投入する可能性が高いモナコGPでの導入を目指している。ホンダのF1プロジェクト総責任者を務める長谷川祐介は、メルセデスよりも9km/h低いスピードトラップの数値が、パワーに問題があることを示していると語る。「パワーの差は大きいです」と長谷川祐介は認める。「パワーを上げるためには燃焼効率を上げる必要があります。ですが、それをするには現在のパワーユニットのハードウェアを変えなければなりません」「そのため、改善したパワーユニットを開発していますが、完成するまでには少し時間がかかります」「2ヵ月以内に完成させて、クルマに搭載したいと思っています」金曜フリー走行ではホンダのF1エンジンに大きな信頼性トラブルは発生しなかったが、テストの最終日につきまとった振動の問題はまだ完全には取り除かれていないという。マクラーレン・ホンダのドライバーは振動を最小限にするために異なる回転数でギア変更を要求されており、それがラップタイムを犠牲にしていると見られている。「今日は振動はそれほど問題ではありませんでした。ただ、アップシストの時に少しあったので、それを解決すれば、もう少しラップタイムを稼げるかもしれません」マクラーレンのエグゼクティブディレクタイを務めるザク・ブラウンは、ホンダの進歩はいくらか励みになったが、もっと多くのパワーを得ることが不可欠だと認める。「今日は問題なかった。信頼性は良かったが、スピードは我々が望むところではなかった」「他にいくつか問題があると思っており、今日が明日の予選の我々の位置を表しているかどうかはわからない。予想は12番手よりもう少しいいのでそうなることを願っている」「だが、まだフリープラクティスであり、初日だ。誰がスピードを上げていたのか、どのような燃料搭載量だったかはわからない。だが、今日は良い一日だった」振動について質問されたザク・ブラウンは「そこは改善された。だが、状況が改善されたというにはまだ早いと思う。我々はグランプリ距離を走っていないからね」と述べた。「しかし、テストのどの日よりも多くのラップを走り、いくつか良いラップができたのは良いことだ」「ドライバーはクルマを気に入っている。フェルナンドとストフェルは感触はいいし、良さそうだと言っている。とにかく今はグリッド位置をさらに上げていく必要がある」
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