ホンダは、F1チームを売却できなければ、F1撤退により1億ポンド(約137億円)の損失を出すことになる。業界の専門家が算出したところによると、買い手が見つからなければホンダはF1撤退により巨額の損出を出すことになるという。ホンダは、新たに3年契約を結んだばかりのジェンソン・バトンに対する2,400万ポンド(約32億円)の補償金のほか、700人のスタッフの一時解雇手当を支払わなければならない。さらには、ブラックリーにあるチーム施設やハイテク機械、多数のサプライヤーとの契約の処分もある。
ホンダ・レーシングF1のCEOニック・フライは、年内にチームに資金を提供する買い手が見つかると自信を持っている。しかし、買収候補とされているプロドライブのデイヴィッド・リチャーズは、買い手候補の直面する問題を次のように指摘している。「買えばよいという話ではない。買収を約束するのは大いに結構だ。それほど難しいことではない。本当の問題は、チームを維持するためのリソースを確保しなければならないことだ」FIAのマックス・モズレー会長は、ホンダが新オーナーに協力すると約束したことを明らかにした。「真剣な買い手が現れたら、ホンダはチーム存続のために協力するだろう」「2010年は独自に運営することなるだろうが、2009年はホンダから何らかの協力が得られるはずだ。我々FIAが2010年のコストダウンを目指していることに満足する買い手にとっては合理的な提案だろう」