ホンダは、17日(月)からバルセロナでのテストを開始した。ホンダは、今回のバルセロナテストで、2つのプログラムを実行する。ジェンソン・バトンとアレキサンダー・ブルツが、2009年マシンの開発に集中する一方で、チームは、ルーカス・ディ・グラッシとブルーノ・セナの評価も行うことになる。2人の若手ドライバーは、プログラムに慣れるために初日は半日ずつ走行をシェア。午前中はルーカス・ディ・グラッシが走行を担当。まずはクルマに順応するためにグルーブタイヤで走行し、残りのセッションはスリックタイヤで走行を実施した。
昼食の後、ブルーノ・セナがF1マシンで初走行を行った。ディ・グラッシと同様、最初はグルーブタイヤで走行を行い、セッションの中盤からスリックに履き替えて周回を重ねた。アレキサンダー・ブルツは、フロントウイングをはじめ、来シーズンのための様々なエアロコンポーネンツの評価とスリックタイヤでの走行というメインのテストプログラムを開始した。明日からは、ジェンソン・バトンがブルツからテストを引き継ぎ、2日間のテストを行う。もう1台のRA108は、ルーカス・ディ・グラッシが明日フルでテストを行い、最終日となる水曜日はブルーノ・セナが終日テストを担当する。アレキサンダー・ブルツ「スリックタイヤにするとコックピットからの眺めがずっと良くなるね! 僕はスリックタイヤでのドライビングスタイルを好むドライバーなので、ようやくレギュレーションが変更されたことを喜んでいる。まあ、もっと早く変更されていればこれでレースを走れたんだけど。今日のプログラムの主眼は、2009年用の空力コンポーネントをいろいろ試しながらタイヤに関するデータを収集することにあった。今後どうすればいいか、はっきりとした方向性が見えたので、今日の成果には満足している。今日は2人の若手の走りも見れたので良かった。どちらも非常に短時間でマシンを理解していたが、終日ドライブする明日、明後日でさらにどの段階まで進歩できるかが重要となる」ルーカス・ディ・グラッシ「Hondaマシンでのテスト初日は有意義なものとなった。今日の半日のプログラムでは、終日ドライブする明日に備えてマシンの感覚をできるだけつかむことに重点を置いた。今日は僕が最初にコースに出ることになったが、今朝の路面はすごく『グリーン(路面がタイヤかす等でクリアでない状態)』で状態が良くなるまでにはしばらくかかった。スリックタイヤで走ったのは今回が初めて。マシンも初めて乗るもので、2008年と2009年仕様の空力パーツが混在していることもあって僕にとっては全く新しい経験だったが、すごく楽しめた。今日はユーズドタイヤを使い、低ダウンフォース設定で走って様々なセットアップを試したが、明日のテストは自分の力を確かめるさらにいい機会となるだろう」ブルーノ・セナ「初めて経験するF1テストの初日は、期待していた通り最高だった。すごく楽しい一日でもあった。今朝は、自分の出番に向けてできる限りの準備を集中して行った。無線を聞きながら、チームがどのように作業を進めるのかを見て学んだ。気持ちはかなり落ち着いていたが、ガレージから出て最初のラップで今回のテストの重要性を実感した。こんなチャンスはめったにないし、ずっと夢見てきたことだからね。ありがたいことに、チームは僕にセッティングを任せてくれた。2セット目の最後にはすごく気持ちよく走れるようになった。GP2マシンとはギアシフト、エンジンパワー、空力が全然違っていて、経験したことのない感覚をいくつも味わった。水曜日に違和感なく走れるようにするにはもう少し調整が必要だけど、現時点でも大体いい感じになっている。終日ドライブする明後日は当然、何もかもが重要となる。でも、今日の成果には大満足だし、さらに周回を重ねればもっと速く走れるようになると期待している。とにかく今日は最高の一日だった。チャンスを与えてくれたHondaチームには心から感謝している」