ルイス・ハミルトンの長年のレースエンジニアであるピーター・ボニントンは、7度のワールドチャンピオンであるハミルトンとともにフェラーリF1に移籍することはない。メルセデスF1でルイス・ハミルトンのレースエンジニアを務める“ボノ”ことピーター・ボニントンは、2025年もチームに残留し、レースエンジニアリング部門のトップに昇進することが明らかになった。
ピーター・ボニントンは、今シーズン終了まではハミルトンのレースエンジニアとしての既存の職務と新しい役割を兼任する。メルセデスの広報担当者は、ルイス・ハミルトンがフェラーリに移籍する2025年も、49歳のボニントンがチームに残り、メルセデスの2人のドライバーのうちの1人のレースエンジニアを務めることを確認した。ボニントンは、ハミルトンがマクラーレンから移籍した2013年にハミルトンのレースエンジニアとなり、それ以前は、ブラックリーを拠点とするチームでミハエル・シューマッハと仕事をした経験がある。ハミルトンとボニントンはチームで強力なパートナーシップを築き、ハミルトンがシルバーアローで6度の世界チャンピオンに輝く間、ボニントンは常にハミルトンの味方だった。ハミルトンが今年初めにフェラーリへの移籍を発表した際、信頼する味方が7度の世界チャンピオンに輝くハミルトンに続いてマラネロへ移籍するのではないかという疑問が持ち上がったが、その可能性はなくなった。ピーター・ボニントンハミルトンはイタリアで、以前のメルセデスF1のエンジニアであるロイック・セラが10月にシャシーパフォーマンスエンジニアリングの責任者としてスクーデリア・フェラーリに加わる予定であるため、依然として見慣れた顔ぶれに遭遇することになる。また、フェラーリのF1チーム代表あるフレデリック・バスールも、ジュニアフォーミュラチームのARTグランプリに所属していた頃から、39歳のハミルトンと良好な関係を築いている。ハミルトンは、メルセデスでの最初の2年間をともにした元パフォーマンスエンジニアのジョック・クリアともフェラーリで再会することになる。ボニントンが最後にハミルトンとグランプリ表彰台に立ったのは、7月のイギリスグランプリだった。ハミルトンは2年半ぶりの優勝を果たした。「涙を流したわけではない。目に何かが浮かんでいたんだ」とボノの愛称で呼ばれるボニントンは、感情が高ぶった母国での勝利についてスカイスポーツに語った。「感動的だ。長い長い時間がかかったが、彼と私は復帰を目指して懸命に努力してきた。少しずつではあるが、これまで多くの努力を重ねてきた」メルセデスは、ハミルトンが2勝、チームメイトのジョージ・ラッセルが1勝を挙げ、過去4回のグランプリのうち3回を制している。2024年のF1シーズンは今週末、ザントフォールトで再開される。