ルイス・ハミルトンは、猛暑の中でドライバーを助けるためにF1カーのコックピットに簡易なエアコンをテストするというFIA(国際自動車連盟)の計画に反対。トレーニングだけで十分だと考えている。F1統括団体は、昨シーズンのカタールレースで酷暑の中でドライバーが苦しんだことを受けて開発した装置を試験的に導入することを計画している。最初のテストは、ザントフォールトで開催されるオランダGPのプラクティスで1台の車で行われ、その後のレースではさらに概念実証実験が行われる予定だ。
このシステムがうまく機能すれば、FIA は設計の詳細を公開し、各社が独自のバージョンを製造できるようにして、セッション条件が特定の(今のところ定義されていない)温度閾値に達した場合にのみ F1チームがそれを購入し、マシンに取り付けることを許可すると Autosport は報じている。ハミルトンは、先週末のブダペストでのレース後の記者会見でこのアイデアについて質問された。このレースは、両レースとも最高気温が33℃前後で、今シーズンここまでで最も暑いレースとしてイモラGPとオーストリアGPに匹敵した。ハンガロリンクで優勝者のオスカー・ピアストリと2位のランド・ノリスに次ぐ3位でレースを終えた後、記者会見場に手持ち扇風機を持ち込んだハミルトンは、提案されたシステムについての意見を尋ねられると、「まず、そのことは知らなかった」と語った。「そして、それは必要ではない。これはF1だ。いつもこうだった。このような状況では厳しい」「僕たちは高額の報酬を得ているアスリートだ。そして、最終的には暑さに耐えられるように、一生懸命トレーニングしなければならない」「タフだけどね。特にカタールやシンガポールのような場所に行くときは簡単ではない。でも、マシンにエアコンは必要ないと思う」FIAのエアコンのアイデアは、高速で過酷なカタールのサーキットが昨年F1カレンダーに復帰した際に目撃された光景の再発を避けるという統括団体の約束の一環として開発された。10月上旬にスケジュールが組まれたため、夜間のトラックセッション中でもレースの気温は31℃を下回ることはなかった。このため、レースの57周を走行中に数人のドライバーが身体的な問題に悩まされ、ウィリアムズのローガン・サージェントは熱中症でリタイアし、アルピーヌのドライバー、エステバン・オコンはヘルメットの中で嘔吐し、アストンマーティンのレーサー、ランス・ストロールは一時意識を失った。
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