ルイス・ハミルトン 「2022年シーズンの経験はメルセデスF1を強くする」

そして、7回のF1ワールドチャンピオンであるルイス・ハミルトンにとっては、2021年の方がシーズン通してのW13の競争力の欠如よりも受け入れるのが難しかった。「F1でこれまでで最もつらいシーズンだったわけではない。2011年は、人生の最後に起こったことにどう対処するかという点で、おそらく最もつらい年だったと思う。今年は最高の年ではなかった。これまでで最悪のシーズンの上位3位に入っているかもしれないけど、自分自身、チームとの連携、団結力の点で、はるかに強い年だった。だから、多くのプラスな点があったと思う」とルイス・ハミルトンは語った。ルイス・ハミルトンにとって、上記のすべてのネガティブな記録はそれほど重要ではないようだ。特にF1キャリアの16年目の初めて勝利のないF1シーズンに耐えたにも関わらず。「正直、勝てればよかったけど、1勝ではあまり十分とは言えないよね？　今年初めて5位入賞を果たしたとき、勝ったような気分だった。初めて表彰台を獲得したときは勝利のように感じたし、その数秒は本当に何かを達成したように感じた。それを維持するだけだ」ドライバー、特にルイス・ハミルトンのような経験を積んだドライバーであれば、テストのスタートですぐにそれが勝てるクルマであるか、どうかを感じることができる。バーレーンでのプレシーズンテストで初めて車を試したとき、メルセデス W13はフィールドの最前線にはほど遠いものだった。ルイス・ハミルトンは、過去に最も成功しなかったF1シーズンがフラッシュバックしていた。「フラストレーションを感じなかった。マクラーレンに加入して3年目だった2009年のことを思い出した。エンジニアたちと話をしたとき、彼らは僕に『我々はすでに目標を達成しており、順風満帆だ。我々はすでに目標を達成しており、本当にうまくいっている』と言っていたけど、僕は『目標を低く設定しすぎてやいないか？』と考えていた」「最初のテストを思い出したし、あの車がいかにひどかったかを思い出した。その経験と、最終的に必要なアップグレードを取得するまでにかかった6～7か月という長い時間がかかったことを振り返って、自分が何に直面しているのかがわかった」しかし、状況は、過去13年間に導入された最大の新しい規則によって、より困難になった。「当時は、もっと風洞を使えたし、もっとお金を費やすことができたし、多くのテストもできて、最終的には勝利を収めた。今年始めたとき、ミーティングで似たようなことを感じたけど、自分が正しいか間違っているかをわからなかった」「そもあとマシンに乗り込むと、予想もしていなかった、あるいは思ってもみなかった事態に直面した。怒りは感じなかったけど、ある段階で、『神様、この車ではチャンピオンシップを争うことはできないだろう』と考えなければならなかった。僕たち目標がリバウンドして戦い、戦いに戻って再び全力を尽くさなかればならないこと考えれば、それは大変だった。インスピレーションを与える方法は他にもあるけど、それが僕たちの原動力であるだけでなく、他の人々に刺激を与えるためでもあったからね」「今年のチームの反応は非常に誇りに思っている。僕たちは、W13からポテンシャルを引き出すためにできる限りのことを試みた。僕たちはそのレベルにいることを知っていたし、最終的にチームとして勝利を収め、ブラジルでワンツーを達成したことは、このチームの途方もない強さを示している」「レッドブルと戦うために埋めなければならない多くのものがあるとしても、来年はそこにいると非常に確信しているのはそれが理由だ。フェラーリとは2022年の終わりにすでに接近していたけど、レッドブルは別次元だった。その飛躍を遂げることができる人々のグループがあるとすれば、それはここメルセデスであり、それが今年実証された。今年僕たちが耐えてきたことは来年僕たちをより強くするだろう」マックス・フェルスタッペンに対する敵意はいくらでもあるが、ルイス・ハミルトンは若いライバルを称賛することに問題はない。「彼は必要に応じてパフォーマンスを発揮した。今年は週末を問わずパフォーマンスを発揮してたし、誰もそれを彼から奪うことはできない。車がどんなに優れていても、毎週末に到着してパフォーマンスを発揮するのは決して簡単なことではない。それが彼がパフォーマンスしているレベルであり、彼らはチームとして素晴らしい仕事をした」「人々は、僕たちの間に何かあるのではないかと話すのが好きだけど、あったとしても、彼はずっと若いし、そこに何かはあるかもしれないけど、僕は彼のことをリスペクトしている」