F1のスポーティングディレクターを務めるロス・ブラウンは、自身6回目のF1ワールドチャンピオンを獲得したルイス・ハミルトンが過去15年間で“最強”のドライバーとしての地位を確立したと考えている。F1アメリカGPを2位でフィニッシュしたルイス・ハミルトンは、3年連続となるF1ワールドチャンピオンを獲得。キャリア6回目のタイトルにより、ミハエル・シューマッハの保有する史上最多記録まであと1回に迫った。
ロス・ブラウンは、2013年にルイス・ハミルトンと仕事を開始した際にはハミルトンのアプローチに疑問を抱いていたと認めるが、V6ハイブリッド時代のメルセデスの6つのタイトルのうちの5つを獲得していく過程でかなりの成長を遂げたと感じていると語る。「ルイス・ハミルトンのF1キャリアの軌跡について語る際に何か新しいものを見つけるのは難しいことだ」とロス・ブラウンはコメント。「統計で話をすることはできるが、それは彼の競技面の偉大さを認めるにはかなりドライな方法だ」「したがって、私は今日のルイスに払うことのできる最大の誉め言葉は、彼がユニークな方法で偉大なチャンピオンになったということだ」「2013年に彼と仕事を始めたとき、プロのレーシングドライバーとしての彼のアプローチについて少しナーバスになっていた」「私にとってのベンチマークはミハエル・シューマッハだった。成功を追い求めることに全力を尽くし、同時に彼と彼の家族のプライバシーを守ることに非常に熱心だった」「ルイスは自分のキャリアへの本当に折衷主義なアプローチを示していた。完全にプロフェッショナルでありながらも、彼はミハエルよりも禁欲的ではないライフスタイルを好んでいた」ロス・ブラウンは、メルセデスのF1チーム代表を務めるトト・ヴォルフのマネジメントスタイルと、ルイス・ハミルトンのコース外での活動と私生活の扱いを称賛。それがハミルトンの成功の大きな要因だと考えていると語る。「ルイスは常に音楽やファッションなど様々なサークルを行き来することを快適に感じており、それが彼の才能をさらに伸ばすためのエネルギーを与えている。その一方で彼はできる限り最高の肉体を維持している。それは現在のF1に不可欠なことだ」とロス・ブラウンは語る。「そして、メルセデスでルイスは技術的に刺激を受けられる環境で適切なサポートを見つけたが、同時に彼は必要としている絶対的な自由を許されている」「したがって、トトとチーム全体を祝福したい。彼らは毎年素晴らしいマシンを彼に与えただけでなく、ルイスがF1の歴史のなかで最も偉大なドライバーの一人になるために成長することを可能にした。過去15年で最強のドライバーであることは確かだ」
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