F1ワールドチャンピオンのルイス・ハミルトンは、シャルル・ルクレールのフェラーリからのチームオーダーに対するフラストレーションを理解できるとし、自分も2007年にマクラーレンで同じように感じ、それが“反逆者”としての自分を駆り立てたと語る。ルイス・ハミルトンは、2007年に2度のF1ワールドチャンピオンのフェルナンド・アロンソのチームメイトとしてマクラーレンでF1デビュー。彼の競争力はマクラーレン内で大きな対立を引き起こし、アロンソはわずか1年でチームを去ることになった。
ルイス・ハミルトンの不満は、自身初のF1モナコGPで勝利するチャンスを奪ったマクラーレンがのチームオーダーによって募っていった。今年、フェラーリに移籍したシャルル・ルクレールは、前戦中国GPでセバスチャン・ベッテルを先に行かせることを含め、開幕3戦のすべてでチームオーダーを出されている。ルイス・ハミルトンは、F1チームで補助的な役割を果たすことは“特権的な立場”ではあるが、ドライバーの“コアバリューに反する”ことだと語る。「シャルルがどのように感じているかを理解できる。彼の心のなかでは彼がベストであり、ベストを尽くそうとしているはずだ。チームオーダーはその光を薄暗くするようなものだ」「レーサーとして、激しい競争者として、ドライバーはある種の反逆者だ。彼らはひとつのことをしろと言うけど、彼らは戦っているし、ドライバーの別の方向へと押しやる。僕もそれを経験している」ルイス・ハミルトンは、モナコGP後に初優勝を果たしたことで“自分が抱いていた反抗的な面を正当化できた”とし、それが自分とフェルナンド・アロンソを同じ燃料で戦わせるというマクラーレンの方針に繋がったと語る。「それ以降は、毎週末に自分の能力を発揮する本当のチャンスが多くなったように感じた」とルイス・ハミルトンは付け加えた。シャルル・ルクレールは、バーレーンではエンジントラブルによって勝利を逃したが、オーストラリアと中国ではセバスチャン・ベッテルに有利なチームオーダーによって5位で終えることになった。初勝利を早く望んでいるかと質問されたシャルル・ルクレールは「そのような強迫観念はない」とコメント。「その瞬間が訪れるのが待ち遠しい。それが起こるならばそのために働いていく。でも、僕はそれに取りつかれてはいない」「勝利だけを考えて週末にアプローチするのは良い方法だとは思わない」