F1レースディレクターのチャーリー・ホワイティングは、F1ドイツGPでのルイス・ハミルトンのピットレーン違反を審議対象とする発表が遅れた理由を説明した。67周のレースの53周目。メルセデスはダブルピットストップを試みるもバルテリ・ボッタスのタイヤ交換が遅れたことで急遽ルイス・ハミルトンにステイアウトを指示。ハミルトンはピットレーン入口に差し掛かっていたが、ぎりぎりでコースとピットレーン入り口の間にある芝生を乗り越えてコースに戻った。
国際競技規約では、不可抗力である場合を除き、ピットレーンに進入するマシンがピットレーンとコースを隔てる線を横断することは禁じられている。その後、レースが進行するなかで他のインシデントには審議対象の通知と裁定が発表されたが、ルイス・ハミルトンの一件については発表がなく、実際、ルイス・ハミルトンは表彰台の後にスチュワードに召喚されるまで、審議対象となっているを知られなかった。最終的にレース終了から3時間後、スチュワードはルイス・ハミルトンを戒告処分とするとの裁定を下している。他のペナルティは迅速に伝えられており、去年のアメリカGPでは、マックス・フェルスタッペンに最終ラップでの違法なオーバーテイクに対して、表彰台セレモニー前にペナルティが伝えられている。ルイス・ハミルトンは14番手から大逆転勝利を挙げており、判断の遅れには裏事情があったのではないかとの穿った見方もあった。チャーリー・ホワイティングは、今回のケースについてはスチュワードがチームから事情を聞く必要があると感じていたと語った。「チームを呼び出すかどうか、彼を呼び出すための十分な理由があるかどうかを確かめるのに少し時間がかかった」とチャーリー・ホワイティングはコメント。「レース終了がかなり近づいていたので、我々は調査をレース後まで待ちたかった。そのあと雨が降り、雷雨になるなどもあった」「全てが落ち着いたときにそれを調べなければならかった。そして、スチュワードは彼らとその件について話し合うべきだと決定した」チャーリー・ホワイティングは、ルイス・ハミルトンのドライビングについてフェラーリから抗議はなかったと付け加えた。スチュワードは、ステイアウトするかピットに入るかについてチーム内で混乱があったことで違反に至ったとドライバーとチームが率直に認めていること、今回の違反がセーフティカー導入中に発生したこと、他の競技者にいかなる危険も及ぼしておらず、方向転換は安全な形で実行されていたことを考慮し、ルイス・ハミルトンにタイムペナルティではなく、戒告処分に留めている。ルイス・ハミルトンは、スチュワードに今回の件について包み隠さず説明したと述べた。「彼らは何が起こったのかについて説明を求めてきた。僕は彼らに100%オープンに話をした。過去には何度もあそこにいたことがあるけど、今は滅多に彼らに会うことはない。僕はルールを尊重しているし、彼らがやらなければならない仕事をリスペクトしている」「僕はオープンだった。彼らはどれほど混乱していたかを見て、聞くことができた。戻らなければならず、その場を後にしたけど、彼らは『すぐにお知らせします』と言っていたよ」関連:ルイス・ハミルトン、規約違反も優勝に影響なし / F1ドイツGP
全文を読む