ルイス・ハミルトンとメルセデスの契約更改が遅れていることで新たな噂が流れ始めている。4度のF1ワールドチャンピオンであるルイス・ハミルトンは、メルセデスとの契約が今シーズン限りで満了となるが、ハミルトンは3度のワールドチャンピオンを実現したチームとの新契約にサインすることを保留にしている。
一部では、ルイス・ハミルトンがメルセデスに自分の権力を誇示するため、もしくは、より多くの金銭交渉のために遅らせているとの見方もあるが、その一方でハミルトンがF1引退を考えているのではないかと考える者もいる。1996年のF1ワールドチャンピオンであるデイモン・ヒルは「彼は十分に力があり、スポーツにとって価値ある商品だ。ただ彼らを待たせて、少し心配させているだけかもしれない」と Sun にコメント。「だが、ニコ・ロズベルグの引退が彼の心に少し重くのしかかっているのではないだろうか。F1ドライバーであれば、そこから逃れられる日々に憧れるものだ」現にメルセデスはこれまで条件面ではほぼ合意に達していることを示唆しており、メルセデスの非常勤取締役を務めるニキ・ラウダは、ルイス・ハミルトンが金額交渉のために契約にサインするのを遅らせているとの推測を否定している。「彼が勝ち続けられるのであれば、それ以上に利益となるものはない。それが交渉の全てだ」とニキ・ラウダは Bild am Sonntag に語っている。ルイス・ハミルトンの態度の保留は、ドライバー市場にも連鎖反応を引き起こしている。例えば、契約が期限を迎え、メルセデスやフェラーリへの移籍が噂されているダニエル・リカルドを抱えるレッドブル・レーシングがそうだ。レッドブル・レーシングのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは「理想的な世界では、すでにリカルドは署名していたはずだ」と語っている。