ハースF1チーム代表の小松礼雄は、オーナーのジーン・ハースが新たに投入した数百万ユーロ規模のモーターホームについて、「チームの意図を明確に示すメッセージだ」と語った。F1が今週末のイモラでヨーロッパラウンドに突入するのに合わせて、各チームが再びサーキットにモーターホームを持ち込む中、ハースF1チームは新型モーターホームを初披露した。RacingNews365によれば、その建設費用はおよそ600万ユーロ(約10億円)とされている。
このモーターホームは、アルピーヌやアストンマーティンを顧客に持つ専門メーカー「シュラー(Schuler)」によって設計された。F1参戦10年目を迎えるハースF1チームについては、これまでジーン・ハースのF1に対する関与や本気度が疑問視されることもあったが、小松は今回の設備投資がそうした懸念を払拭するものだと強調した。「今年で我々はF1参戦10年目を迎えましたが、このモーターホームを見ても、ジーンのコミットメントと投資が明らかです」と小松はメディアに語った。「すべての活動において、一貫性を持って取り組む必要があります。それはチームの内側に対しても外側に対しても同様であり、このモーターホームもその一部です。ジーン、そしてチーム全体の意志を明確に伝えるものだと考えています」「この施設には、実用性だけでなく、チーム内外に向けた“メッセージ”という観点でも大きな意味があります」写真は以前のモーターホーム「たとえば以前のモーターホームでは、大きなスポンサーイベントがあると、毎日懸命に働いているクルーに『今日は中に入らないでほしい』と伝えなければならず、彼らはガレージにとどまって、きちんと座って休むことすらできませんでした」「それでは、チームの中核を担うスタッフを大切にしているとは言えません。彼らこそがレースを成立させ、マシンのパフォーマンスを引き出しているのです。スタッフの定着や、有能な新規人材の確保という点でも、こうした環境整備は非常に重要です。実際、イギリスにはF1チームが多数あり、人材獲得競争は非常に厳しい状況にあります」「そしてもちろん、商業面でのスポンサー誘致を考えても、このような投資の意味は非常に大きいのです」