ロマン・グロージャンの父親が、スイス生まれのグロージャンがなぜフランス国籍でレースを戦い、ドライビングスーツのベルトにフランス国旗を掲げているのかというパドックの謎を解き明かした。スイス・ジュネーブで生まれ育ったロマン・グロージャンだが、今はフランスのライセンスでレースに参戦し、フランス人を自称している。ロマン・グロージャンがグランプリで勝利した場合、表彰台には「ラ・マルセイエーズ(フランス国歌)」が流れることになる。
しかし、ロマン・グロージャンが生まれ育ったスイスではなく、フランス国籍で参戦している理由はあまり知られていなかった。法律家であり、過去にはスイスでスラロームスキーのジュニア選手だった父親クリスチャン・グロージャンは「スイスは息子のキャリアに手を差し伸べることはなかったが、フランスは違った。私にはスイスの血が流れている。しかし、チャンスを与えてくれた国に誠意を示し、忠実であり続けなければならない」と Blick にコメント。「2003年、ロマンはフォルメル・リスタのチャンピオンになったが、スイス人のチームオーナーであるアンドレアス・ジェンツァーは、ロマンに才能を見出さなかった。数年後に謝罪を受けたがね」「2005年にはレッドブルの援助を求めたが、ヘルムー・マルコ博士は、(ニール)ヤニと(セバスチャン)ブエミを選んだ」「その後、ルノーが我々に手を差し伸べてくれた」実際、2006年にロマン・グロージャンはフランスのチームであるシグネチャーからユーロF3に参戦し、翌2007年に同じくフランスのチームであるASMから参戦してチャンピオンに輝いた。GP2時代は、フランス人のニコラ・トッドのチームであるARTから参戦し、2009年にはルノーからF1デビューを果たしている。2010年にGP2に戻った際にはフランスのDAMSでタイトル獲得。そのチームを率いていたのはフランス出身で現在の所属チームであるロータスのチーム代表エリック・ブーリエだった。