ジョージ・ラッセルはモナコGPを終えた時点で、チームメイトのアンドレア・キミ・アントネッリに68ポイント差をつけられ、F1タイトル争いで厳しい立場に追い込まれている。しかし元F1ドライバーのクリスチャン・ダナーは、現在のポイント差が両者の実力差を示すものではないと主張した。ダナーは、アントネッリに幸運が味方する一方で、ラッセルには不運が続いていると指摘し、シーズン後半には状況が変わる可能性があるとの見方を示した。
ラッセルに続く不運の連鎖モナコGPでも苦戦を強いられたラッセルは、ランキング首位を快走するアントネッリとの差をさらに広げられた。ラッセルは現在の状況について次のように語っている。「何が起きているのか理解できずに苦しんでいる状態だ」カナダGPの時点でラッセル自身が「タイトル争いはキミ次第になった」と語っていたが、その言葉はモナコGP後にさらに現実味を帯びることになった。ただしラッセルは、現在の差は純粋なパフォーマンスだけで生まれたものではないと考えている。「自分のパフォーマンスが悪くて2〜3戦続けて苦しんだ経験はある」「でも、これほど不運が続いたことは一度もない」ダナー「実力差ではない」ダナーもまた、アントネッリとラッセルを取り巻く状況には大きな運の差があると分析している。「キミには世界中の幸運があり、ジョージには世界中の不運がある」「彼はただ乗り越えればいい。そのうちレースの神様は流れを変えるし、キミもいずれそれを実感することになるだろう」さらにダナーは、ポイント差が広がっているにもかかわらず両者の実力は拮抗していると評価した。「基本的に2人は互角だ。それだけが重要なことだ」「そしてそれは2人にとって素晴らしいことだ」ラッセルへのアドバイスもシンプルだった。「考えるな。走り続けろ。ドライブするだけだ」「頭をクリアに保つことが重要だ。結局はそこに尽きる。そうできなければ、この世界では押し潰されてしまう」ダナーはラッセルの精神力にも信頼を寄せている。「ジョージならできると思う」「彼は非常に冷静で、自分が何をすべきかを正確に理解している。何とか立て直して、間違いなく再び戦いに加わるだろう」アントネッリにも幸運はあったダナーはアントネッリの活躍を高く評価しながらも、今季の成功が完璧な内容だけで築かれたわけではないと語った。「キミは信じられないほど素晴らしい走りをしているし、私なら10点満点を与える」「だが私はちゃんと見ている。クラッシュせずに済んだ場面や、チームメイトを巻き込まずに済んだ場面など、どれだけ運に助けられたかも見ている」「キミへの最大限の敬意を持っているが、ジョージにも同じだけの敬意を持っている」ヴォルフ「問題は運ではなく分析」一方でメルセデスF1代表のトト・ヴォルフは、運や流れといった議論には否定的な姿勢を示した。「F1は物理学であって神秘主義ではない」「ドライバーが突然運転の仕方を忘れることはないし、突然チャンピオンになるわけでもない。だから私は彼のパフォーマンスを心配していない。彼が最高レベルのドライバーの一人だと分かっているからだ」ヴォルフは、モナコやマイアミで苦戦した原因を分析する必要があるとしながらも、シーズン全体で見れば深刻な傾向ではないと説明した。「地に足をつけてデータを分析し、なぜここやマイアミで苦戦したのか理解する必要がある」「だが、シーズンを通して同じ問題が続いているわけではない」そして最後に現在のドライバーラインアップへの強い信頼を示した。「ジョージが力強く戻ってくることに疑いはない」「これ以上望めないドライバーラインアップだ」「勝利とポイントを持ち帰ってくれる2人のドライバーがいる」