トト・ヴォルフは、メルセデスの2026年F1ドライバーラインアップを巡る憶測に終止符を打つ準備が整いつつあるようだ。オーストリア出身のヴォルフが、好調なジョージ・ラッセルとの契約延長交渉を先延ばしにすることで、マックス・フェルスタッペンに対して“扉を開けている”状態にしていることは明白だ。
ただし、それと同時に、フェルスタッペンがレッドブルを離脱するという噂が、ここ数週間で大幅に後退していることも比較的明らかである。それは、モントリオールでポール・トゥ・ウィンを達成したラッセルにとっては朗報だ。「新契約がシルバーストンで発表される可能性があると、多くの人が見ている」と語るのは、独『Auto Motor und Sport』のミハエル・シュミット記者。しかし、それは単に“不確実性”という憶測の矛先がラッセルからルーキーのアンドレア・キミ・アントネッリに移るだけかもしれない。オーストリア紙『Österreich』も、「もしラッセルが2026年も残留するなら、アントネッリの将来がどうなるかは不透明だ」と報じている。実際、メルセデスがフェルスタッペンとラッセルのコンビを選ぶ可能性も十分にある。両者の間には過去に激しい確執もあったが、最近では相互の尊敬の念が芽生えてきた兆候も見られる。あるレッドブル関係者は、フェルスタッペンとアントネッリのペアは「あり得ない」と語る。「もしヴォルフがフェルスタッペンを起用すれば、2人のドライバーを同時に入れ替えることになる」「フェルスタッペンはアントネッリを潰すだろう」フェルスタッペンと親交の深いことで知られる元F1ドライバー、ロバート・ドーンボスも、「フェルスタッペンがレッドブルに残留するというのはまだ確定事項ではない」とZiggo Sportで警告する。「舞台裏ではまだ何かが動いている」「ジョージ・ラッセルはレースに勝っている。だったらなぜ、彼にすぐ契約を出さないのか?」「僕は強く疑っている。何かが今年中に起こるはずで、ラッセルは契約を待たされ続けるかもしれない。ヴォルフがマックスを獲得できなかった時に初めて、ジョージに行くんじゃないかとね」
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