メルセデスF1のジョージ・ラッセルは、フェラーリのシャルル・ルクレールを妨害したとして、2023年アメリカGPのスプリントレースでグリッドペナルティを言い渡された。土曜日のスプリントレースのグリッドを決める予選の序盤、ラッセルはターン19の左コーナーでレーシングラインにとどまり、急接近してきたルクレールをイン側に追いやった。
FIAのスチュワードは、チーム無線と車載映像を加えてこの事故を検証した結果、メルセデスがラッセルに後続の速いクルマについて適切なタイミングで警告しなかったと判断。その結果、ルクレールは不必要な妨害を受けた。しかし、ドライバーに責任の一端があるとして、ラッセルは土曜午後にサーキット・オブ・ジ・アメリカズで行われるスプリントレースで3グリッド降格の処分を受けることになった。これによりラッセルは8番手から11番手に後退し、アレックス・アルボン、ピエール・ガスリー、ダニエル・リカルドが繰り上がることになる。スチュワードは「ラッセルはSQ1終盤のフライングラップに備え、最後の2つのコーナーに進入し、ルクレールがすぐに迫っていた」と指摘。「チームは数秒前にクルマが迫ってくることをドライバーに伝えたが、(ラッセルが)ターン19に進入し(ルクレールが)すぐ後ろに付く直前にはそれ以上の情報はなかった。「ラッセルはターン19以降、レーシングラインから動かなかったので、不必要にルクレールを妨害をした」「スチュワードは、チームからの情報とは関係なく、ほかのクルマが不必要に妨げられないようにするのはドライバーの責任であることに留意する」ラッセルは「間違いなく散々なセッションだった。ラジオに問題があったので、エンジニア全員が後ろで話していて、僕の速いラップでそれが聞こえていた。彼らが話しているように聞こえた」とSky Sports F1に語った。「僕にとって、それはかなり気を散らすものでした。」一方、ルクレールはレッドブルの3連覇王者マックス・フェルスタッペンの後方、最前列に並ぶ。メルセデスのチームメイトであるルイス・ハミルトンは、同じコースでヒヤリとするミスを犯している。遅れていた角田裕毅の背中に接触し、ウィングの破損が心配された。しかし調査の結果、スチュワードはそれ以上の措置を取らなかった。