ポルシェは、1年後の2019/2020シーズンからワークス参戦するフォーミュラEのドライバーとしてニール・ジャニを起用することを発表した。スイス出身のニュール・ジャニ(35歳)は、2014年から2017年までポルシェのLMP1ドライバーを務め、2016年にはル・マン24時間レースを制覇し、チャンピオンを獲得するなど成功を収めてきた。
また、今年序盤にポルシェ 919ハイブリッド Evoで当時のスパ・フランコルシャンのコースレコードを記録したことでも注目を集めている。ポルシェは、12月14日(金)にシーズン6のドライバーのひとりとしてニール・ジャニを起用することを発表。来年早々にポルシェのフォーミュラEカーでテストを開始する。「新しいタスクを本当に楽しみにしている」とニール・ジャニはコメント。「技術面とドライビングのチャレンジは巨大だし、フォーミュラEの対戦相手は強力で経験という点で大きなアドバンテージがある。僕たちの前には多くの仕事があるし、開始するのが待ち切れない」ポルシェのモータースポーツ担当副社長を務める副社長フリッツ・エンツィンガーは「ニールが我々の技術革新の新たなプログラムにとって適切な男であることは間違いない」とコメント。「彼はスピードに貢献するだけでなく、シングルシーターで豊富な経験を有している。彼はすでにフォーミュラEをドライブしたことがあるし、開発ドライバーとしてヴァイサッハで確固たる地位を築いている」ポルシェは、自動車業界が電気自動車の流れを加速させるなかで、急成長しているフォーミュラEをモータースポーツ活動の第一のエンジニアリングアウトプットとして選んだ。ポルシェの2019/20シーズンのフォーミュラEへのエントリーは、同社のフル電動スポーツカー『タイカン(Taycan)』の市場導入と並行して行われる。「フォーミュラEプログラムは、ヴァイサッハのR&Dセンターでモータースポーツと市販車の専門家が並行して作業することになり、当社の将来の戦略のなかで重要な位置を占めている」とポルシェはプレスリリースで述べた。「この密接な作業関係と知識の共有のひとつとして、タイカンの800ボルトの技術が挙げられる。印象的なパフォーマンスのアプロプットの巨大な範囲と短い充電時間の兼ね備えている」「ル・マンを制した919ハイブリッドの3倍となるこの高電圧テクノロジーは、熟練されたエンジニアリングに基づいている。電気駆動、バッテリー、冷却管理に関して、市販車の開発はモータースポーツで得られた経験から利益を得ている」「現在、エレクトリックレーシングシリーズは、キーテクノロジーとエネルギーマネジメントの開発にも焦点が当てられている」