東京都は、電気自動車の普及を推進するためにEVレースの世界シリーズ「フォーミュラE」の誘致を検討することを決定。調査費用として2019年度予算案に1000万円を盛り込む。東京都は、CO2の排出を抑えるため、電気自動車、ガソリンと電気を併用するプラグインハイブリッドの普及を促進している。小池百合子知事は「レースをどこで開催できるのか安全性も含めて検討していきます。都民の意識が変わることを期待したいです」と報道陣に語った。
今年からフォーミュラEには日産が参戦。昨年、フォーミュラEのアレハンロド・アガグ会長は、日本はターゲットとして重要なエリアであると語っていた。「我々は日本でレースを開催したいと思っている。5年間それに取り組んできた」とアレハンロド・アガグはコメント。「すぐに実現するとは思っていないが、大きなファンベースがある。それはレース開催に役立つだろう」 日本では、2015年にフォーミュラEマシンによるデモ走行が開かれたがレースの開催はない。フォーミュラEとは2014年から始まった国際自動車連盟(FIA)が主催する電気自動車のフォーミュラカーレース。走行中に排ガスを出さず、エンジン搭載マシンに比べ静かであるため市街地コースでレースをするのが特徴。ヨーロッパ各国では2040年代までに内燃機関自動車の販売を禁止する法案が可決されるなど、自動車産業の環境問題への取り組みが注目される中、最先端の電動技術で競うフォーミュラEの役割は年々大きくなっている。今シーズンから日産がフルワークス参戦。ポルシェ、メルセデスが参戦を表明するなど各国の自動車メーカーが高い関心を示している