3度ル・マン24時間レースを制し、F1でもレースを戦った経験のあるアンドレ・ロッテラーだが、フォーミュラEのデビュー戦をノーポイントで終え、フォーミュラEが“これまで走ったなかで一番チャレンジングなカテゴリー”だと評した。今年、テチーターからフォーミュラEに参戦するアンドレ・ロッテラーは、デビュー戦となった香港ePrixの初戦でオープニングラップでコーナーを曲がり切れずに後続の4台を塞いだことで、シリーズ初となる赤旗中断の原因を作った。
リスタート前にはテチーターが冷却装置を取り外さないというミスがあって5秒ペナルティを科せられ、その後、ターン3/4で完全にストップせずにエスケープロードを使用してコースに復帰したことに対してドライブルスルーペナルティの代わりに22秒秒加算ペナルティを科せられたあげく、最終的に“安全ではない”モードでパルクフェルメを離れたとしてレース失格処分となった。また日曜日のレースでは最終コーナーの立ち上がりでウォールに激しくクラッシュした状態でフィニッシュラインを通過して13位でレースを終えている。アンドレ・ロッテラーは、そのような展開によって実際よりも彼のレース週末が“厳しく見えた”かもしれないが、フォーミュラEの厳しい洗礼を受けたと認める。「かなり難しかった。これまでで最もチャレンジングだったね。あのようなことは今までなかった」とアンドレ・ロッテラーは Autosport にコメント。「完全に異なるクルマの異なるレースカテゴリーで走ったとしても、常設のレーストラックではとても近いものになる」「これはまったく異なるものだし、ミスをする余地はない。クルマをマスターするのもとても難しい。かなり面白いね」アンドレ・ロッテラーは、レース1でのオープニングラップでの事故は“不適切なタイミングで不適切な場所”にいた結果だったと説明。また、高層ビル群に囲まれたサーキットではチームは無線通信に苦しんでおり、エネルギーマネジメントで“少しロス”していたと明かした。アンドレ・ロッテラーはポイントを獲得できなかった5名のドライバーの一人となったが、チームメイトのジャン・エリック・ベルニュは2位と5位でレースをフィニッシュしている。だが、アンドレ・ロッテラーは、レース2での2015/16チャンピオンのセバスチャン・ブエミとのバトルは励みになったと語る。「彼に抜かれたのは残念だった。僕たちの方がペースがあったと思うからね」とアンドレ・ロッテラーはコメント。「レースペース的にはかなり良かったと思うし、チームからはほぼオンターゲットだったと伝えられている」「僕たちはパフォーマンスをどのように改善していけるか確認する必要がある」「もっと良い予選をする必要があるし、それができれば、もっと楽に進めることができるだろう」