2026年に予定されているF1エンジンルールは、フォードをグランプリレースに復帰させる上で極めて重要なものであった。フォード・モータースポーツ・グローバル・ディレクターのマーク・ラッシュブルックは、2026年のF1エンジン変更計画がなければ、フォードがF1に戻ってくることはなかっただろうと語っている。先日、フォードが、2026年F1シーズンからレッドブルのエンジンテクニカルパートナーとしてグランプリレースに復帰することが発表された。
この時期にはF1パワーユニットの大幅な見直しが予定されており、すでにアウディの参入が決定しているほか、ゼネラルモーターズもアンドレッティ・オートスポートのF1グリッド参戦を目指し、協力の選択肢を探っている。2026年の開幕戦でフォードがF1グリッドに並ぶとすれば、2004年以来となる。皮肉にも、後にレッドブルとなるジャガー・チームとともに。そして、マーク・ラッシュブルックは、計画されているF1エンジン形式が、まさにフォードが求めているものと合致していると感じている。2026年の次世代F1パワーユニットは、MGU-Kが強化され、電気出力が増加。MGU-Hは廃止され、出力は350kW程度になると予想される。さらに、持続可能な燃料への取り組みは継続される。F1にはすでにE10燃料が導入されている。この計画されたF1エンジンレギュレーションには、現在の全サプライヤー、アウディ、ホンダ・レーシング・カンパニー(HRCは現在パートナーチームを持っていないが)を含む6メーカーが加盟している。ラリーやスポーツカーを専門としてきたフォードをF1に呼び戻すには、このルールの見直しが重要だった。レッドブルとの提携が決まった後、マーク・ラッシュブルックはフォードが2026年のF1レギュレーション変更がなくてもF1への復帰を考えていたかどうかを尋ねられた。「いや、そうは思わない」とマーク・ラッシュブルックはRacingNews365.comを含むメディアに答えた。「このような機会のないキャリーオーバーのパワーユニットだったら、我々としては一歩後退することになっただろう」「レッドブルとの技術的な連携は100%必要だった」「我々はマーケティング活動としてレースに参加しているわけではない。特にF1という舞台では、技術的な学習を得る機会は我々にとって重要だった」「それがなかったら、我々はやっていなかっただろう」フォードは、レッドブルの姉妹チームであるスクーデリア・アルファタウリにもF1パワーユニットを供給することになっており、ミルトンキーンズに設立されたレッドブル・パワートレインズ部門と協力することになっている。