FIA 世界モータースポーツ評議会は、世界選手権に参加している全てのチームに“競技者スタッフライセンス”を導入する方針を明らかにした。FIA総会によって評価される提案では、スタッフライセンスはF1世界選手権、WRC、FIA GT世界選手権、WTCCに参戦するチームは、チーム代表、競技ディレクター、チーム・マネージャー、テクニカル・ディレクター、レースエンジニア(あるいはそれに相当するスタッフ)2名を含む最低6名に対して適用される。
「新しい機構は、FIAの管轄エリアへのアクセスを管理するために導入され、FIA国際競技コードの目的にふさわしくない個人あるいは組織にはいかなる種類の通行証も発行されない」「また参戦者は、スタッフ、すなわちイベント参戦に関して参戦者と直接的あるいは間接的に関連している個人の責任を負う」最初は2008年シンガポールGPでの“クラッシュゲート”スキャンダルの後、チーム人員に個別にライセンスを発行するというアイデアが持ち上がった。FIAは、ルノーの元チーム代表フラビオ・ブリアトーレとパット・シモンズにモータースポーツからそれぞれ無期限と5年間の追放を言い渡した。後にその裁定は、パリの法廷でFIAにはチームメンバーを罰する権限はないということで覆された。個別のライセンスによって、世界モータースポーツ評議会は、そのような状況で個々を罰するより大きな範囲を与えられることになる。