FIA(国際自動車連盟)は、レースでのピットストップ時のアンセーフリリースへのペナルティをタイム加算に統一することで決定した。ウエットレースとなったF1ドイツGPの決勝で、シャルル・ルクレールは他のドライバーと同様に3周目にフルウェットからインターミディエイトに交換するためにピットイン。しかし、フェラーリがリリースした際にロマン・グロージャン(ハース)が迫っており、接触を避けるために急ブレーキを踏まざるを得なかった。
このインシデントはスチュワードによって審議されたが、フェラーリとシャルル・ルクレールにはタイム加算ペナルティではなく、5000ユーロ(約60万円)の罰金が科せられた。だが、この裁定は、罰金は十分に大きな抑止力にはならず、ピットストップでチームがより多くのリスクを負うことの前例となるとのライバルの懸念を引き起こした。この問題はF1ハンガリーGP前の木曜日にFIAとのチームマネージャーのミーティングで議論され、タイム加算ペナルティが唯一の容認できるペナルティとみなすことで合意された。F1モナコGPでアンセーフリリースによるペナルティで表彰台を失ったマックス・フェルスタッペンは、この裁定に納得がいっていなかった。「完全に間違っている。罰金で済むのであれば、誰もがそうするだろう。公平ではないと思う」とマックス・フェルスタッペンは Mototsport Week にコメント。「罰金はどのくらいだったの? 5000ユーロ? それはチームにとってピーナッツだ。彼らはそれを払ってもまったく痛くもない。完全に間違っていると思う。特に安全について話しているのであれば、正しくない」