F1チーフは、ドライバーにとってF1をよりチャレンジングにするための動きのひとつとして、チーム無線の取り締まりを検討している。F1イタリアGPでF1戦略グループの会議が行われ、一部チームは、ピットからの無線がドライバーを指示に従う“パペット”のようにファンに認識させることがF1人気に低下の一因になっていると考えており、特定の無線コミュニケーションを禁止する方法を見つけるようにFIAに求めたとされている。
チーム無線についての懸念は、特にチームメイトとの比較において、ドライバーがラップタイムを短縮できる場所をピットからの頼っているという部分にある。特にそれはチャンピオンシップを争うメルセデスのニコ・ロズベルグとルイス・ハミルトンで顕著に行われており、メルセデスは絶えず両方のドライバーに情報を流している。先週末のF1イタリアGP初日のフリー走行中では、ニコ・ロズベルグが担当エンジニアであるトニー・ロスに「ドライビングの指示をくれ」と呼びかけた場面がテレビで放映されている。 さらには最も優秀な現役F1ドライバーとして称されることの多いフェルナンド・アロンソでさえ、フェラーリのエンジニアであるアンドレア・ステラからモンツァの「ターン10で別のラインを取るように」と指示を受けていた。今回の動きは、チーム無線を完全に禁止するというわけではないが、ピットからの特定の情報を違法とするとされている。これは、F1競技規約の第20条1項「ドライバーは、1人で援助なしに運転しなければならない。」を厳格化していくという方向になりそうだ。FIAは、安全性ではなく、ドライバーのパフォーマンスを助けるピットからのコミュニケーションを規約違反とする可能性がある。しかし、F1ファンは、ドライバーの無線での会話を楽しみにしている部分もある。チームとFIAとの議論は進行中であり、F1シンガポールGP前になんらか説明が予想されている。関連:F1、チームラジオのすべてを公開へ - 2010年7月23日
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