フェラーリが、レッドブルの中核技術陣にさらなる揺さぶりをかける可能性が浮上している。ジャンピエロ・ランビアーゼのマクラーレン移籍決定を受け、レッドブルの人材流出は新たな局面に入りつつある。すでにエイドリアン・ニューウェイ、ジョナサン・ウィートリーら主要人物がチームを離れており、技術体制の再構築が進む中で、フェラーリが次なるターゲットとして動いていると報じられている。
ワシェにフェラーリ移籍の噂 再び浮上英メディアの報道によれば、フェラーリはレッドブルのテクニカルディレクターであるピエール・ワシェに関心を示しているとされる。パドック内では、今後数週間から数カ月の間にレッドブルからさらに人材が流出する可能性があるとの見方もあり、その中でワシェの名前が挙がっている。今回の動きは、単なる補強というよりも、レッドブルの弱体化と自チームの底上げを同時に狙う戦略的な一手と見ることもできる。“スケープゴート”回避の保険という見方一部では、ワシェにとってフェラーリ移籍が“セーフティネット”として機能する可能性も指摘されている。レッドブルはRB22のパフォーマンスに苦しんでおり、仮に状況が改善しなければ、技術トップであるワシェが責任を問われる立場に置かれる可能性があるためだ。そうした中での移籍は、キャリア防衛の意味合いも持つと考えられている。フェルスタッペンの不信感という火種さらに状況を複雑にしているのが、マックス・フェルスタッペンとの関係性だ。ワシェは2013年にレッドブルへ加入し、ニューウェイ体制下で重要な役割を担ってきたが、2025年にニューウェイが離脱して以降は、マシン設計の中心を担う立場となった。しかし、2025年シーズン中にはフェルスタッペンがRB21のパフォーマンスを公然と批判しており、ワシェに対する信頼が十分ではないとの見方もある。ドライバーと技術トップの関係性はチームの方向性に直結する要素であり、この溝が埋まらない場合、組織としての一体感に影響を及ぼす可能性も否定できない。バスールとの再タッグ構想も現実味ワシェとフェラーリの接点は今回が初めてではない。2024年にもフレデリック・バスールがワシェの獲得を望んでいると報じられており、両者はザウバー時代に共に働いた関係にある。当時は移籍は実現しなかったが、ニューウェイ退団後に技術責任者としての重圧を担う現在の状況は、再びキャリアの選択を見直す契機となり得る。レッドブルの人材流出が続く中で、フェラーリがどこまで攻勢を強めるのか。そしてワシェ自身がどの決断を下すのかは、今後の勢力図を左右する重要なポイントとなりそうだ。