ルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールが今週、フェラーリの2025年型マシンに向けた大規模なリアサスペンションのアップグレードを先行テストしている。フェラーリ所有のムジェロ・サーキットでは、「TPC(Testing of Previous Car/旧型車テスト)」として2年落ちのマシンを使った走行が行われているのと並行して、両ドライバーが現行マシンでフィルミングデーを利用し、最大許容距離の200kmを走行。新型サスペンションの初期フィードバックをチームに提供している。
『ガゼッタ・デロ・スポルト』によれば、今回の改良は「アッパーウィッシュボーンの取り付けポイントの変更」が含まれており、技術的には極めて複雑な作業だという。「この変更は簡単ではない」とF1ジャーナリストのパオロ・フィリセッティは述べる。「ギアボックスを覆うカーボンファイバー構造の正確な位置に、改良後の取り付けによる負荷に耐えられる強度を持たせる必要がある」フェラーリ副チーム代表のジェローム・ダンブロジオは最近、加入したばかりのハミルトンが徐々にルクレールの好むセットアップに近づいてきていると明かしている。「クルマの性能を最大限に引き出すには、一定のバランスが必要だ」と彼は語る。「最近のレースでは、ルクレールは少しオーバーステア傾向のあるクルマで結果を出しており、それが彼には合っている。ルイスもその方向に向かっており、同様にうまくいっている」すでに今季のドライバーズおよびコンストラクターズタイトル争いからは脱落しているフェラーリだが、チームは少なくともメルセデスとレッドブルを抑えてランキング2位を確保することに意欲を燃やしている。チームはすでに新型フロアを投入しており、今回のサスペンション改良は、そのフロアとの相乗効果によってさらなる性能向上が期待されている。「我々は少しずつクルマを改善している」とルクレールは語る。「ただ、まだ満足できるレベルには到達していない。だが開発は軌道に戻った。新しいフロアは前進だったし、次のアップグレードでもう一段近づけるはずだ」「マクラーレンには追いつけないかもしれないが、プレッシャーをかけられる位置までは接近できると思う」一方、ハミルトンもようやくマシンに手応えを感じ始めているというが、彼の本当の関心は2026年の“自分のDNA”を持った新型マシンの開発にあると語っている。「少しずつこのフェラーリに慣れてきた」と7度のワールドチャンピオンは話す。「次の開発ステップでさらに前進できることを期待している」「シャルルはすでに自分に合った道とセットアップを見つけている。僕もいろいろ試したが、まだ完全には見つかっていない。だからこそ、来年は同じことを繰り返したくないんだ」
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