スクーデリア・フェラーリのF1チーム代表であるフレデリック・バスールは、マクラーレンが日本GPでダブル表彰台を獲得した後、2023年F1シーズンにおけるマクラーレンのゲインの大きさを軽視している。マクラーレンは新車MCL60の開発目標未達成を認めて新シーズンを迎え、開幕8戦で17ポイントしか獲得できなかった。
しかし、オーストリアGPで改良型マシンを投入してからは表彰台争いに加わり、シンガポールGPではさらなるアップグレードにより、両ドライバーが鈴鹿サーイットでトップ3入りを果たした。しかしバスールは、ランド・ノリスがバルセロナで旧仕様のマシンで3番手スタートを決めていたことが、高速サーキットにおけるマクラーレンの底力を示していたと強調する。「今シーズンの読みがまったく同じかどうかはわからない」とバスールは主張した。「彼らは序盤に大きな問題を抱えていたと思うが、その後はかなり早く立ち直った。バルセロナでも彼らは2列目だった」「マックス(フェルスタッペン)、カルロス(サインツ)、そして2列目にランドとルイス(ハミルトン)だったと思うが、彼らはすでに競争力があった」「ある意味で、このトラックは我々よりも彼らのクルマに合っているのかもしれない。ただ、純粋なポテンシャルの問題だけでなく、ドライバビリティの問題もあるのは確かだ」「一歩前進するたびに、ドライバーもまた一歩前進することになり、これはある意味で雪だるま式になる可能性がある。それでも、レッドブルに比べれば小さな一歩だ!」フェラーリは最近、シーズン序盤の競争力を妨げていたデグラデーション問題から脱しつつある。日本では表彰台を目指してマクラーレンに挑むことはできなかったものの、フェラーリは3週連続でメルセデスを上回り、コンストラクターズ順位の差を20ポイントに縮めた。バスールは、フェラーリが2023年に行ったタイヤマネジメントの改善に満足していると述べた。「シーズン序盤に比べれば一歩前進していると思う」とバスールは語った。「その一方で、我々は少しコンサバすぎたかもしれない。グリッドにいた全員が、現実よりも恐怖を感じていたのは事実だと思う。レースではコントロールできていた。そして、我々はこの点で良い一歩を踏み出したと考えている」「シーズン序盤の数レースを見ればわかるように、デグラデーションやタイヤマネジメントは、必ずしも我々の最大のスキルではなかったのは確かだ」「そして、鈴鹿の路面温度は我々にとって少しリスクがあった。だが最終的には、この面ではいい仕事ができたと思う」「レースはコントロールされていたし、戦略もうまく機能していた。我々はよくやった。シーズン序盤に比べれば明らかに前進している」