スクーデリア・フェラーリは、F1スペインGPに先立ってアップグレードパッケージを発表したが、それは昨シーズンの新時代の幕開けに公開されたマシンと比べて空力的なアプローチの変更を意味するものだった。2022年に白紙に戻されたF1マシンのデザインには根本的な違いが見られ、フェラーリ F1-75のサイドポッドの球根状の“バスタブ”形状は確かに目を引くものだった。
フェラーリ SF-23で今シーズンを始めるにあたり、フェラーリはボディワークに磨きをかけたが、その時点で限界に達したと判断したようだ。バルセロナ-カタルーニャ・サーキットでは、サイドポッドに顕著な変化が見られ、サイドポッドに顕著な変化が見られ、チーム曰く「リアウィングアッセンブリーとリアコーナーに向かう流れの調整に焦点を当て、異なる冷却フローマネジメントと組み合わせて、車全体の効率を改善」したダウンウォッシュランプを備えている。レッドブルが新レギュレーションで成功を収めたことを考えると、このようなスタイリングは「進むべき」デザインになっている。30年以上の経験を持つベテランF1エンジニアのジョック・クリアは、過去8年間をフェラーリで過ごし、現在はシャルル・ルクレールのパフォーマンス・エンジニアを務めているが、チームは昨年スタートした方向性に「確信」を持っていると主張した。「我々は皆、他の人がやっていることから学ばなければならないが、自分たちがやっていることからも学ばなければならない」とジョック・クリアは語った。「私たちは、誰かをコピーしているわけではない。彼らがやったことを見て、自分たちの風洞に戻り、それがうまくいくかどうかを試している。それがうまくいったからこそ、今、クルマに搭載されている。結局のところ、我々は科学に従従っているだけだ」「エアロダイナミクスの素晴らしいところは、このスポーツの素晴らしいところであり、私の場合、30年もの間、このスポーツを続けてきた理由でもある。毎日が違っていて、毎年違っていて、すべてのクルマが異なり、そして、我々はまだ学んでいる」「問題を解決する方法は無数にありますが、すべてを網羅することは決してできない。したがって、他の人がうまくやっているのを見て、それを自分の風洞に入れて、条件反射的な反応をして、うまくいかないからクルマからそれを捨てるようなことをしないよう律している」「それを整理し、自分の車に合わせて動作させるには、数か月かかる。そして、その結果が目に見えるものだ」モナコで初めて目撃され、スペインで機能することが証明されたメルセデスのアップグレードパッケージと同様に、バルセロナで見られたものは最初のステップに過ぎないことを示唆したクリアは、「この道をさらに発展させることになるだろう」と付け加えた。「我々は新たな道を模索し始めており、これはその結果だ」しかし、ジョック・クリアによれば、サイドポッドはあくまで補助的なものであり、より大きな変化はフロアに適用されるという。新しいフロアボディ、フロアエッジ、フロアエッジウィングを登場させたこの変更は、サイドポッドと合わせて、「局所的な流れの特徴を最適化し、荷重効果を高める」ことを目的としている。平たく言えば、グラウンドエフェクトカーの時代となった現在、この新しいデザインは極めて重要である。「サイドポッドで最も視覚的に見えるものは、おそらく主要な原動力ではなく、二次的なものだと思う」とジョック・クリアは語った。「フロアやディフューザーで何をしているかによって、ダウンフォースがどこから来るのかが決まり、それがフロア上部のさまざまな場所に空気を送り込むことになる」「ディフューザーを見て、『サイドポッドを変えよう』とはならない。リアホイール周辺のフロアで何が起きているかを見て、『よし、ここは体制を変えよう』となる」「その結果、別のサイドポッドを使用することになる」
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