フェラーリF1のチーム代表を務めるマッティア・ビノットは、物議を醸している最終戦F1アブダビGPの扱いについて、F1レースディレクターのマイケル・マシを擁護し、当時「地球上で最も困難な仕事」をしていたと述べた。セーフティカー中にタイトル候補のマックス・フェルスタッペンとルイス・ハミルトンの間の周回遅れのマシンだけをクリアにして残り1周でレースを再開したマイケル・マシの意思決定は疑問視されている。
ピットインして新品タイヤに交換したマックス・フェルスタッペンは、ルイス・ハミルトンを抜いて勝利とF1ワールドチャンピオンを獲得。メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、自分とルイス・ハミルトンが“幻滅”を感じていると非難した。しかし、マッティア・ビノットは、2021年のタイトル争いがクライマックスに達したとき、マイケル・マシは非常に困難な立場にあったとし、どのような決断を下しても、レッドブルもしくはメルセデスのどちらかが苦しむ結果になったと主張する。「レースディレクターとして、彼がどんな決断を下しても、誰かが幸せになり、誰かが不幸になったと思う」とマッティア・ビノットはRacingNews365.comに語った。「当時の彼の仕事は、地球上で最も困難な仕事だったと思う」だが、マッティア・ビノットは、マイケル・マシの意思決定を判断するのは“間違っている”と付け加え、FIAがレース終了までの詳細なレビューの計画を明らかにした後、状況から教訓を学ぶ機会を歓迎した。「すべてに関して、もし何かあるのであれば、教訓を学ぶことが重要だ」とマッティア・ビノットは続けた。「それはF1委員会で行われると思う。そこで議論され、出来事と状況があり、将来のために我々が行うかもしれない改善があるかどうかを特定する」「それは世界評議会の任務であり、最も重要な任務だ」「フェラーリとして、他のすべてのチームプリンシパル、FIA、F1と一緒に座り、異なる方法で何かができた可能性ついて話し合えることをとてもうれしく思っている」「しかし、それでも、我々の側から決定を判断するのは間違っていると思う。繰り返しになるが、それは非常に難しい判断だったと思う」「彼らがそれをそのように管理したのには正当な理由があると思う。何か違うことができたかもしれませんが、判断するのは難しい」マッティア・ビノットは、FIAの退任するジャン・トッド会長に敬意を表した後、彼の後任であるモハメド・ビン・スライエムを歓迎した。「モハメドのことはよく知っている。私は昔から彼のことを知っている」とマッティア・ビノットは付け加えた。「フェラーリとは常に良い関係があったと思う。しかし、彼はフェラーリだけでなく、F1コミュニティ全体とも良い関係を築いている。それが重要だと思う。彼と協力できてとてもうれしい」「私はすでに彼と連絡を取り合っており、F1にとって次に何が最も緊急の問題であるかについて話し合っている」