元F1ドライバーのジャン・アレジの息子ジュリナーノ・アレジが、月曜日にフィオラノでフェラーリのアカデミードライバーであるマーカス・アームスロトング、ロバート・シュワルツマンとともにフェラーリのF1マシンで初走行を行った。2021年のF1世界選手権に先立ち、フェラーリF1はフィオラノで2018年F1マシン『SF71H』を使用した5日間の大規模テストを実施。F1では現行マシンでのテストは厳格に規制されているが、F1チームは2年以上前のマシンを使用すれば自由なテストが許可されている。
理論的には2019年F1マシンをテストで使用できるが、フェラーリはすでに走行コンディションが整えられている2018年マシンを使用することを選択。ジュリアーノ・アレジとマーカス・アームストロングによってはF1マシンでの初走行となった。ジュリアーノ・アレジは、1991年に父がレースをしたカーナンバー28が掲載されたSF71Hで午前中に氷点下に近いコンディションのサーキットにコースイン。1995年のF1カナダGPで唯一の勝利を収めた父親のジャン・アレジも走行を見守った。「本日、この素晴らしい機会を与えてくれたフェラーリとFDAに感謝している」とジュリアーノ・アレジは語った。「SF71Hのコックピットに乗れって、父親を見て、父が競技で使用したのと同じレースナンバーを搭載したマシンをコース上でドライブするのは信じられないほどエキサイティングだった」「ハンドリングという点で、マシンは運転するのはそれほど難しくなかったけど、パワーは驚くべきものであり、決して終わらないように思えた。ブレーキングの即時性と効率性も印象的だった」走行を終えたジュリアーノ・アレジは、今回のテストが5年間のフェラーリ・ドライバー・アカデミーのメンバーとしての最終日であることを明らかにした。「このテストは、僕がフェラーリに別れを告げるのにベストの方法だった。これからアジアで新しい冒険が待っている。それが始まるのが待ち切れない」ランチタイム前にはマーカス・アームストロングがマシンを引き継いだ。今シーズン、DAMSからF2に参戦することが決定しているアームストロングにとってもF1マシンでの初走行となった。彼はクリス・エイモンに続いて、フェラーリのF1マシンをドライブした2人目のニュージランド人となった。マーカス・アームストロングはカーナンバー9番を選択。これはマーカス・エリクソンがF1で最後に使用し、今シーズンにハースF1でデビューするニキータ・マゼピンがレースナンバーとして使用することになっている。「当然ながら、今日は僕の人生の特別な日だし、まさに期待したとおりに進んだ。決して楽しくなかったという意味ではなくね!」とマーカス・アームストロングは語った。「初めてF1カーに乗るのは常に魔法のようなことだし、マシンがフェラーリの場合、それは本当に忘れられないものだ。人々はいつもそれが最も印象的な側面であると言う。そして、それは事実だった。それだけでなく、空力ダウンフォース、コーナーでのスピード、ステアリング、パワーと完璧なギアチェンジは、すべてが他のレーシングカテゴリーと比較して異なる惑星にある。この日を可能にしてくれたフェラーリとFDAに感謝したい。また、将来、F1カーに戻るのが待ち切れない」ジャン・アレジとマーカス・アームストロングの走行はそれぞれ12周強だったが、この日の主な焦点はロバート・シュワルツマンだった。彼は50周以上のより広範なプログラムを実行した。2021年のF2選手権のチャンピオン候補であるロバート・シュワルツマンは、昨年9月のテストでもSF71Hを運転している。非公式のタイム計測でロバート・シュワルツマンが全開の58.3秒から0.5秒速い57.7秒のベストラップタイムを記録した。ただし、これらのタイムは手動で記録されたものであり、セットアップやタイヤコンパウンドは公表されていない。「フェラーリのF1カーを運転することは常に特権であり、その感覚を恋しく思い始めていたことを認めなければならない」とロバート・シュマルツマンはコメント。「今日、僕たちは、チームと一緒にエンジニアにフィードバックを提供する能力を向上させることを目的としたプログラムに取り組んだ。求められた良い仕事をこなせたことを願っている。僕にとって、今回は新年にドライビングに戻るためのベストの方法だった。前回から1ヶ月も経っていないので、すぐにクルマとチームで快適に過ごせまたし、全てのラップでフィーリングは良かった。これからはプレマチームとのF2選手権に集中する時間だけど、できるだけ早くまたフェラーリに座る機会を得られることを願っている」火曜日に、シャルル・ルクレールがSF71Hを引き継ぎ、終日ドライブし、水曜日にはカルロス・サインツがフェラーリのF1マシンでの初走行を行う。
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