F1ロシアGPを制したのはメルセデスだったが、主役となったのはフェラーリだった。フェラーリはレース前の取り決めとしてスタートでポールポジションのシャルル・ルクレールが3番グリッドのセバスチャン・ベッテルにターン2までにスリップストリームを与えて1-2体制を築く作戦を立てた。
作戦はうまくいき、セバスチャン・ベッテルがシャルル・ルクレールの前に出て1-2体制となった。しかし、順位を戻せというフェラーリからの指示をセバスチャン・ベッテルが無視。最終的にフェラーリはピットストップのタイミングを最適化してルクレールを前に出し、ベッテルはピットアウト直後にMGU-Kの故障でリタイアすることになったが、フェラーリの作戦は論争を生みことになった。<4周目> セーフティカーが戻りレース再開フェラーリ→シャルル・ルクレール「レースの先で順位交換を検討する」ルクレール「問題ないよ理解している」<7周目から16周目>フェラーリ→ルクレール「セバスチャンが次の周で譲る」セバスチャン・ベッテル「いずれにしろ僕は彼を抜いていた」フェラーリ→ベッテル「シャルルに抜かせろ」ベッテル「もっと近づくよう彼に伝える必要がある」ルクレール「(作戦で)僕が後ろになった。僕は指示をすべて守った。あとで話し合おう。でも、確かに今は差を縮めるのは難しい」フェラーリ→ベッテル「差を縮めて彼に譲るタイミングだ。彼は1.4秒後ろにいる」ベッテル「…」フェラーリ→ルクレール「シャルル、順位交換はもう少し後にする。ルイスが少し近づいている。攻めてくれ。自分のレースに集中しろ」ルクレール「完全に理解した。ただ、僕はチームの指示を守ってスリップストリームを彼に与えた。問題はない。レースの最初に攻めようとしたがタイヤがオーバーヒートしてしまった。でも、いずれにしろ問題はない」フェラーリ→ルクレール「よし、攻めてもいいぞ」しかし、ルクレールとベッテルの差は4秒<23周目>シャルル・ルクレール、タイヤ交換<24周目>ベッテル「リアがダメになりつつある」<26周目>セバスチャン・ベッテルがタイヤ交換してルクレールの後ろでコースに復帰<28周目>セバスチャン・ベッテルのMGU-Kが故障。チームの指示でエンジンを止める。ベッテル「冗談だろう」


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