フェラーリは、ピレリが2019年に導入した薄いトレッドに関する議論の後、シーズン中にタイヤ仕様の変更を決定するための現在のプロセスに疑問を呈した。フェラーリは、シーズン中に昨年仕様のタイヤに戻すためにロビー活動を行ったチームのひとつであり、SF90は現在の使用のコンパウンドを適切な作動ウインドウに保つことに最も苦労しているマシンの一台となっている。
6月に行われた投票では50:50で意見が分かれ、変更を実施するために必要な7チームの賛同を得られなかったため、議論は打ち切られた。フェラーリのF1チーム代表を務めるマッティア・ビノットは、現在の70%という境界値に疑問を呈し、それは年初のオリジナルの仕様決定の要件でもあった場合にのみ意味があることだと考えていると語る。「現在のプロセスは間違っているように思える」とマッティア・ビノットは Autosport にコメント。「シーズンに向けて決定されたタイヤがあったため、それらを変更するにはチームの70%が同意する必要がある。、シーズンの最初の段階でタイヤをどうするべきかの投票があれば、チームの承認の70%には満足だ」「しかし、現時点では我々にはシーズン中のタイヤ選択をどうするかという力はなく、それを変更できるのは70%だけだ」マッティア・ビノットは、タイヤスペックが、フェラーリとレッドブルがメルセデスと戦う上で妨げになっていることを示唆し、タイヤ仕様の変更は“フィールドの差を縮める素晴らしい機会”であったため、投票が失敗したことを“本当に恥ずかしい”ことだと感じたと述べた。だが、マッティア・ビノットは、ピレリを責めるつもりはないことを強調し、タイヤの特性を概説するターゲットレターをチームに提供している努力を称賛している。「ピレリとは何の関係もない。彼らはベストを尽くそうとしていると思う」とマッティア・ビノットは続けた。「タイヤの仕様をどのようにするかを指定するターゲットレターがあります。ターゲットレターは数年前には存在していなかった」「今日、彼らは常に技術的なアプローチ方法を改善しようとしている。だが、ターゲットレターは、タイヤの劣化、コンパウンド間のデルタラップタイムを示すだけであり、作動温度領域については特定していない。その点でも、ピレリを責めることはできない」「確かに今日のタイヤは熱を入れるのが難しく、ウインドウが非常に狭く、滑っているときや他のマシンの後ろにいるときにオーバーヒートしている」「将来的に異なる方法で行うか、改善すべきものか? そう思う。だが、繰り返すが、ピレリが特定のチームをサポートまたは支援しているとは考えてはいない。彼らはF1に最適なプロダクトを提供するべきだと思う。そして、今季のような状況に陥らないために、最善のプロセスが何かを理解する必要がある」