4度のF1ワールドチャンピオンであるアラン・プロストは、フェラーリが2019年に明確にドライバーの優先順位を決めることを決断したことを評価している。セバスチャン・ベッテルの2018年の苦戦を受け、F1パドックの多くは今年からフェラーリに加入する若手有望株のシャルル・ルクレールが優位に立つかもしれないと予測している。
しかし、フェラーリのF1チーム代表マッティア・ビノットは、今季チームオーダーを発令する状況になった場合にはセバスチャン・ベッテルを“優先”すると語っている。シャルル・ルクレール自身、自分がフェラーリでセバスチャン・ベッテルのナンバー2というステータスでキャリアをスタートすることは“論理的”だと語る。2018年シーズンのフェラーリは、キミ・ライコネンを明確にベッテルのサポート役として位置づけていなかったことから、メルセデスに対して戦略的に不利になったレースがあったことも事実。ルノーF1チームの特別アドバイザーを務めるプロストも、かつて所属していたフェラーリが、2019年シーズンを前にドライバーの序列を明確する決断を下したことを支持していると語る。「勇気ある決断だ」とアラン・プロストは Le Figaro にコメント。「フェラーリのようなチームでは、2人のドライバーを平等に戦わせてしまえばF1タイトルを獲ることがものすごく困難になるんだ」「最初からそう言っておくが、より注意深く、より良いことでもある。それによって状況が明確になるし、シャルルにとってもやりやすくなるはずだ」しかし、アラン・プロストは、自分が関与しているルノーでは2人のドライバーに順列をつけるつもりはないとしている。今季、ルノーんはニコ・ヒュルケンベルグのチームメイトとしてレッドブルから7勝を挙げたダニエル・リカルドが加入してくる。「ナンバー1ドライバーもナンバー2ドライバーもいない。彼らはどちらもナンバー1だ」「どちらか1人がもう1人よりも速いといったことが起きるのは避けられないことだ。だが、彼らは大人だ。彼らがコース上で戦っても問題はない。だが、それは望みうる最高の心理状態のもとで行われなくてはならない。そこで問題が生じるようなことになってはならない」