フェラーリの2018年F1マシン『SF71H』にライバルチームから再び物言いが入ったようだ。今年、フェラーリのマシンにはテスト開幕前から疑惑に目が向けられている。プレシーズンテストではフェラーリがピットレーンで放出する“大量な煙”が話題となり、不正なオイル燃焼が疑われた。
F1スペインGPでは“ヘイローミラー”が話題に。バックミラーをコックピット保護デバイス“ヘイロー(Halo)”に搭載することが強化されたが、フェラーリはミラーを支えるパーツにあからさまに空力効果を狙ったウイングレットを搭載したことでライバルチームが抗議し、FIA(国際自動車連盟)は次戦モナコGPから当該パーツの使用を禁止とした。F1モナコGPでは、フェラーリがERSのセンサーをバイパスすることでバッテリーで許容されている以上のエネルギーを得ている可能性があり、それによって20馬力の利益を得ているとの疑惑が報じられ、FIAは追加のセンサーをフェラーリのマシンに調査。結果、違反ではないとされた。このバッテリーへの疑惑は、メルセデスのテクニカルディレクターを務めるジェームス・アリソンとエンジン担当のロレンソ・サッシからの告発だったことがFIAによって明らかにされており、メルセデスはFIAの対応に異議を唱えている。フェラーリは、F1カナダGPでバッテリー関連のソフトウエアを新しくすることが分かっており、FIAのレースディレクターを務めるチャーリー・ホワイティングは引き続き調査を行ってくとしている。そして、さらに新たな疑惑の対象となっているのはフェラーリのDRSについて。Auto Motor und Sport によると、レッドブル・レーシングがフェラーリのDRSシステムに疑いの目を向けているようだ。報道によると、レッドブル・レーシングはフェラーリのDRSは許容された6.5cmよりも大きく開いているとの疑いを抱いているという。DRS (Drag Reduction System)とはDRSとは、リアウイングのフラップをドライバーが手動で可動させることでドラッグを低減させ、オーバーテイクを促進させることを目的に導入された可変リアウイング。検知ポイントで先行マシンの1秒以内につけているドライバーが使用できる。