フェラーリは、テクニカルディレクターを務めていたジェームス・アリソンが離脱したことでスタッフを再編成する必要に迫られており、チーム代表のマウリツィオ・アリバベーネは、マクラーレン方式の組織構造を目指している。F1ドイツGP前、ジェームス・アリソンのフェラーリ離脱が発表された。その直後、フェラーリはコンストラクターズ選手権でレッドブルに抜かれて3位に後退している。
ジェームス・アリソンの職務は、それまでパワーユニットディレクターを務めていたマッティア・ビノットが最高技術責任者として引き継いだが、ビノットにはシャシーの開発経験が少ないため、短期的な人事だとの見方が強い。だが、マウリツィオ・アリバベーネは、人材配置に関する新しいアプローチの存在を示唆しており、マッティア・ビノットはその指揮を執るのに最適だと考えているようだ。 「彼はチームと協力してマシンの改善を助けることになる」とマウリツィオ・・アリバベーネは Motorsport.com にコメント。「全ての技術者がお互いに話をするが、違いはとても大きい。これからは“ミスターXのマシン”という呼び方はなくなる。今後はプロジェクトに関わる全てのワーキンググループ間の連携の結果としてマシンが作られていく」 フェラーリが求めているのは、複数の人物によって率いられたテクニカルオペレーションのようで、これはピーター・プロドロモウ、ティム・ゴスとマット・モリスが形成しているマクラーレンの方式に似ている。フェラーリは、トロ・ロッソのテクニカルディレクターを務めるジェームス・キーの引き抜きを狙っているとの噂されたが、マクラーレンのコンセプトを模倣すれば、外部から人材を雇う必要はなくなるとマウリツィオ・アリバベーネは述べている。 「我々は技術構造を変えている真っ最中だ。だが、このオペレーションが完成するのは、未開拓の能力を持つチームエンジニアがすでにいるかどうかを把握してからだ。人材は揃っていると私は考えている」 「そこで自問するのは、そのような有能な人々が揃っているのであれば、なぜその才能が発揮されないのかということだ」「良いエンジニアがいても、彼らが重要性の低い仕事に時間を費やしてしまるのであれば、我々は重要な機会を失っているということにならないだろうか」「我々の役割は目標を示し、その達成を確実にすることだ。コンセプトが明白であれば、マラネロの外で新しいエンジニアを探す必要はないだろう。我々はメガ級の才能を探しているわけではない」 「そのような人物がいれば、全テクニカルチームがその人物に従うのが普通だろう。だが、我々にそうした人物はいない。そこで、新たな水平構造の構築に取り組んでおり、コーディネーターとしてマッティア・ビノットを据える」
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