フェラーリのチーム代表マウリツィオ・アリバベーネは、F1ベルギーGPの決勝レースでセバスチャン・ベッテルのタイヤがバーストする結果となった1ストップ戦略について、レース前に熟考し、ピレリの承認を得ていたと明かした。多くの陣営が2ストップ戦略を採用する中、フェラーリは3番手を走行していたセバスチャン・ベッテルに1ストップ戦略を決行。しかし、残り2周目で右リアタイヤが破裂し、結局セバスチャン・ベッテルはポイントすら獲得できず12位完走扱いとなった。
セバスチャン・ベッテルが装着していたタイヤは27周目にバーストしたが、ピレリは摩耗が原因であり、タイヤの寿命が尽きていたと指摘している。レース前、ピレリはミディアムタイヤが40周持つと予測しており、マウリツィオ・アリバベーネは、フェラーリがそれに基づいて判断したと説明した。「1ストップはプランAの戦略だった。メインのプランはレース前に考える。午前11時ちょうどに決定した。通常、戦略会議を開く際は手元のデータに基づいている」「戦略は間違いなく正しかった。1ストップ戦略だ。この戦略を実行するにあたってはデータがあったし、そのデータが戦略に基づいたものであることを明らかにしておきたい。その点をはっきりさせておく」「もちろん、セブはがっかりしている。残り1周半で表彰台圏内の3番手にいたのだ。それを突然失えば当然失望する。はっきりと言っておきたいのは、通常、戦略というのはアグレッシブなものであっても、全てはっきりしたデータに基づいて考えられている。つまり、データをきちんと正しく読んでいるのなら、ドライバーにリスクを冒させたとしても、それほど愚かでもクレイジーでもない。我々の仕事は正しかった」また、マウリツィオ・アリバベーネは、レース前もレース中もこの戦略に対してピレリが警告してくることはなかったと明かした。「我々にはエンジニアがいるし、全てのチームにピレリからエンジニアが来ている。ならば、このエンジニアは何をしている? 別にただ突っ立っているためにいるのではない。タイヤをチェックし、あらゆる走行を確認し、チームにデータを与えるためにいる」「警告は一切なかった。その紙をお見せしても構わない。我々にはタイヤをチェックして確実にするエンジニアがいる。パルクフェルメからマシンが戻り次第、すぐにチェックし、より明白なアイデアを得るつもりだ」それでも、マウリツィオ・アリバベーネはピレリとの言論戦に持ち込むつもりはないと主張している。「マウリツィオがピレリについてこう言っていた、ピレリはフェラーリについてこう言っていたなどと言葉が行き来するような状態には持って行きたくない。レースはもう終わった。セブがっかりしている理由は理解している。ただ、それだけだ。いかなるバトルも繰り広げたくはない。まったくもってそんなつもりはない。それが私の意見だ」
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