フェラーリは、F1スペインGPに用意したアップグレードが期待通りの前進をもたらさなかった理由を今週のバルセロナテストで解明できることを願っている。フェラーリは、大幅に改良を加えたボディーワークをバルセロナに持ち込み、それがメルセデスとのギャップを縮めることが期待されていたが、決勝レースではメルセデスとフェラーリの差が今季で最も広がる一方、キミ・ライコネンはウィリアムズのバルテリ・ボッタスを負かすことができなかった。
スペインGPで投入されたアップデートのアドバテージは不確実だったため、キミ・ライコネンのマシンはセバスチャン・ベッテルのSF15-Tと比較できるよう、アップデートを外して走行した。フェラーリのチーム代表マウリツィオ・アリバベーネは、この比較によってアップデートは旧スペックより優れていることが示されたとしつつも、フェラーリが期待した水準には達していなかったと明かした。 「全員の前にメルセデスとの大きなギャップがある。我々はそれがこのトラックに関連しているのか、それとも我々自身に関連しているのかを理解する必要がある」「何かが悪いとしても、私は誰も批判しない。私はチームの名を借りて話しているという責任があり、もし何かに問題があるのなら、我々はミスを犯したと言う謙虚さをもって後退しなければならない」「今のところ、比較という部分で我々が手にしている数字はソリューションが優れているということを示しているが、実際にはそれが十分ではなく、我々に作業の必要性があると告げている」 フェラーリは、メルセデスに対してラップタイムのほとんどをタイトな最終セクターで失っているが、サーキットのグリップは週末を通して低く、マウリツィオ・アリバベーネはそこから結論を出すことには慎重な姿勢をみせている。「2台のマシンの比較では、セバスチャンのマシンがとてもうまくいっていたのが明らかになっている。キミのマシンを改善する必要があり、新しいソリューションを進歩させなければならない。バルセロナは簡単なトラックではないが、正直にいって、他の全員にとっても楽なサーキットではない」 「ギャップは存在しており、今明らかになっている事実を理解するために集めた全てのデータを分析する必要がある。何も見えていないのではなく、最終セクターで0.5秒失っていたという事実がある。私は現実から逃げてはいない。そこはそれがある。我々は理解し、どのようにして新パッケージを改善するかを見い出す必要がある。しかし、新パッケージが古いものより良いのは明らかだ」 マウリツィオ・アリバベーネは、4週間後のF1カナダGPまでにソリューションを見つけなければならないと語った。 「セクター3はトラクションセクターなので、この問題が解決できなければ、特別なセットアップをするモナコで悪化することはなくても、カナダではそうなる。悪夢のような事態になるだろうし、同じ問題を抱えたままカナダには行きたくない。たとえ我々が表彰台にいるとしても、マシンがパフォーマンスを示さなければ、心ではまったく気にはならない」